【株式評論家の視点】サンテックは広島県廿日市市に配電センター新設、800円どころは下値買い

株式評論家の視点

 サンテック<1960>(東2)は、1937年の創業以来、電気設備工事を主体として着実に事業を拡大。1975年に初の海外拠点をシンガポールに開設し、“技術で創る未来あすへのかけ橋”をモットーに、現在アジア地域内8か国に事業拠点を置き、「人造り・国造り」と「クリーンな環境造り」に貢献し、国際企業として高い評価を得ている。

 今2019年3月期は、第11次中期経営計画の最終年度で、「安定的成長(ROEの安定的向上)を支える確固たる事業基盤の構築」に向けて、内線・電力工事に係る営業基盤拡充、空調管工事機能の強化と海外マーケット領域の拡大及び生産性の向上等構造改善と利益の拡大などの諸施策を徹底し、業績向上への事業展開を進め、営業利益23億円計画の達成に向けてグループ一丸となって取り組んでいる。

 今19年3月期第1四半期業績実績は、売上高88億1500万円(前年同期比7.6%減)、営業損益8300万円の赤字(同2億8500万円の黒字)、経常利益3100万円(同94.7%減)、純利益100万円(同99.8%減)に着地。受注高は107億8700万円(同26.7%増)と伸びたが、売上高は国内大型工事の進捗の遅れにより減少、これに伴い売上総利益も減少したため大幅減益だった。

 今19年3月期業績予想は、売上高510億円(前期比24.7%増)、営業利益23億円(同)、経常利益27億円(同60.1%増)、純利益18億円(同27.5%増)を見込む。年間配当予想は、期末一括20円(同普通配当20円、特別配当4円、記念配当3円)を予定している。

 株価は、5月14日につけた年初来高値947円から7月6日安値812円まで調整を挟んで7月27日高値927円と上昇。その後は、850円を上値にモミ合っている。 本年4月9日付けで広島県廿日市市に配電センターを新設し、配電工事を拡大。昨年買収した仮設電気工事会社の三喜産業株式会社や、バングラデシュ支店が本格稼動し、今後業績に貢献する見通し。国内大型工事の進捗は遅れているが、今期予想PER8倍台・PBR0.40倍と割安感があり、配当利回り2.4%と利回り妙味もソコソコある。800円どころに押す場面があれば、下値買いと考える。 (株式評論家・信濃川)

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