トーセの今期19年8月期連結業績予想は増収増益を見込む

■18年8月期連結業績は利益面で前回予想を上回って着地

 独立系のゲームソフト受託開発を行うトーセ<4728>(東1)は5日、今期19年8月期連結業績予想の増収増益を発表した。

 同社は、家庭用ゲームソフト開発・制作請負の専業最大手で、ゲームを中心とするデジタルコンテンツの企画・開発・運営などの受託を行うデジタルエンタテインメント事業と、その他事業として、東南アジア向けコンテンツ配信事業、SI事業、家庭用カラオケ楽曲配信事業、パソコン向けアバター制作事業などの新規事業を展開している。

 同日発表された18年8月期連結業績は、売上高は前回予想を1億07百万円下回る45億17百万円(前年同期比4.0%減)であったが、営業利益は前回予想を64百万円上回る2億28百万円(同25.8%減)、経常利益も64百万円上回る2億67百万円(同34.1%減)、純利益は54百万円上回る1億88百万円(同10.1%減)となった。

 売上高は前回予想を下回ったものの、利益面については、各プロジェクトの原価低減が図られたことや販管費の削減に努めたことで、前回予想を上回る結果となった。

■今後は資本力を持つ大規模ゲームメーカーの市場寡占化が一層進む

 業界の今後については、家庭用ゲーム機やスマートフォンを取り巻くトレンドや環境の加速度的な変化に見合う開発技術力や人材を確保し続けることができる企業はごく一部に限られることから、今後は資本力を持つ大規模ゲームメーカーの市場寡占化が一層進むと言われている。そういった中、より多くのユーザーを獲得するため、コンテンツ自体の価値を拡大するためユーザーからの意見を取り入れ、マーケティング、プロモーション及びコンテンツ開発を一体として取り組む必要があり、開発費、運営費及びプロモーション費が増加する傾向が見受けられるとしている。

■顧客の期待を超える高付加価値サービスを提供し続けることで、持続的な安定成長を図る

 そのような状況の中で、同社の今期の取組としては、今後の持続的な成長を実現していく上で、その基盤となる組織体制の確立、次世代を担う人材の育成、培った技術や情報を効率的に活用する仕組み作りなどに取り組みつつ、顧客の期待を超える高付加価値サービスを提供し続けることで、持続的な安定成長を図るとしている。

 19年8月期連結業績予想は、売上高53億27百万円(前期比17.9%増)、営業利益2億71百万円(同18.6%増)、経常利益3億32百万円(同24.2%増)、純利益1億92百万円(同2.4%増)と増収増益を見込む。

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