ミロク情報サービスは25年3月期3Q累計増収増益と順調

 ミロク情報サービス<9928>(東証プライム)は2月5日に25年3月期第3四半期累計連結業績を発表した。増収増益と順調だった。ERP製品のサブスクリプション型への移行に伴いソフトウェア使用料収入が大幅増収と牽引し、人的資本投資による人件費増加、売上拡大に伴う仕入原価の増加などを吸収した。そして通期増収増益予想を据え置いた。サブスクリプション型への移行加速により、期末に向けてストック収益が積み上がることが予想され、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は戻り高値園から一旦反落したが切り返しの動きを強めている。上値を試す展開を期待したい。

■25年3月期3Q累計増収増益と順調、通期増収増益予想据え置き

 25年3月期第3四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比5.9%増の347億38百万円、営業利益が7.5%増の48億90百万円、経常利益が6.1%増の49億65百万円、親会社株主帰属四半期純利益が9.7%増の35億62百万円だった。

 増収増益と順調だった。ERP製品のサブスクリプション型への移行に伴いソフトウェア使用料収入が大幅増収と牽引し、人的資本投資による人件費増加、売上拡大に伴う仕入原価の増加などを吸収した。なお特別利益に投資有価証券売却益3億58百万円を計上、特別損失に暗号資産売却損1億82百万円を計上した。

 品目別売上高は、システム導入契約売上高が1.6%増の183億93百万円(内訳はハードウェアが24.7%増の41億29百万円、ソフトウェアが7.3%減の91億37百万円、システム導入支援サービスのユースウェアが4.0%増の51億27百万円)で、サービス収入が14.6%増の136億71百万円(内訳は会計事務所向け総合保守サービスTVSが1.7%増の19億53百万円、ソフトウェア使用料収入が36.5%増の54億93百万円、企業向けソフトウェア運用支援サービス収入が2.8%増の45億53百万円、ハードウェア・ネットワーク保守サービス収入が6.8%増の12億58百万円、サプライ・オフィス用品が8.5%増の4億11百万円)だった。中堅・中小企業向けERP製品のサブスクリプション型への移行促進により、ソフトウェア使用料収入などストック型のサービス収入が大幅伸長した。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が111億57百万円で営業利益が13億73百万円、第2四半期は売上高が115億92百万円で営業利益が15億94百万円、第3四半期は売上高が119億89百万円で営業利益が19億23百万円だった。売上高、営業利益とも拡大基調となっている。

 通期連結業績予想は据え置いて売上高が24年3月期比3.5%増の455億円、営業利益が10.3%増の67億40百万円、経常利益が7.0%増の67億50百万円、親会社株主帰属当期純利益が4.7%増の44億40百万円としている。配当予想は24年3月期比5円増配の55円(期末一括)としている。連続増配で予想配当性向は37.1%となる。

 増収増益・連続増配予想としている。新規顧客獲得による顧客基盤の拡大、サブスクリプション型への移行加速などにより、人件費増加などを吸収する見込みだ。第3四半期累計の進捗率は売上高が76%、営業利益が73%、経常利益が74%、親会社株主帰属当期純利益が80%と順調である。サブスクリプション型への移行加速により、期末に向けてストック収益が積み上がることが予想され、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は戻り高値園から一旦反落したが切り返しの動きを強めている。上値を試す展開を期待したい。2月5日の終値は1912円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS148円36銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の55円で算出)は約2.9%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS892円77銭で算出)は約2.1倍、そして時価総額は約665億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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