【株式評論家の視点】第一生命の出遅れ感強まる、保険料収入で日生を抜き外国人の注目度高まる

株式評論家の視点

第一生命保険<8750>(東1・売買単位100株)の1820円どころは注目できそうだ。ライバルの明治安田生命が2015年3月期決算で過去最高益を更新する見込みであることを表明した。この流れは、同社にも波及しよう。

同社は日本を代表する生命保険会社であり、2014年度上期に新契約・保険料等収入で最大手の日本生命を抜き話題となった。業績は好調そのもの。明治安田生命が円安で外債の円換算の利息配当収入が増加して基礎利益が1割程度増加したと伝えられたが、同社も状況は同様だ。

同社の2015年3月期は銀行窓販の伸長も加わって前々期比4%増益の3180億円の経常利益を確保したもよう。続く2016年3月期は中堅証券のアナリストは1割程度の経常増益を予想している。米国ブロテクディブ社の買収効果がフルに寄与することが寄与するようだ。

株価は2014年12月に1939.5円の高値を付けた後、売り先行となり1月1533.5円まで下げた。その後、1800円前後でのもみ合いとなっているが、15年2月以降の金融株戻り相場の中、同社株の出遅れは顕著である。

PBRは0.6倍と同業大手の東京海上ホールディングスのPBR1.1倍に比べても割安に放置されている。また、外国人投資家も同社株に対して強い関心を持っているという。外国人投資家の持ち株比率は2013年9月末36.6%、2014年3月末38.5%、2014年9月末44.8%と上昇。この流れは今も続いているようだ。多くの国内外のアナリスは同社株の出遅れを指摘しているもようで、2000円以上の株価が妥当と判断しているという。(志木 克己)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る