インテリジェントウェイブは第3四半期までで昨年度の通期利益を上回る

■クラウドサービスや自社製パッケージソフト拡大し営業利益は84%増加

インテリジェント ウェイブ<4847>(東1)の2019年6月期・第3四半期決算(18年7月~19年3月・累計)は、クラウドサービスの大幅な拡大や自社製パッケージソフトウェアの販売拡大などが収益をけん引し、営業利益は前年同期比84.2%増の6.75億円となり、純利益は同95.8%増の4.66億円となった。

 売上高は、前期までで金融システムソリューション事業の大型開発案件が大きなプロセスを終えたため同1.8%減の76.89億円となったが、利益面では、新規案件の獲得なども寄与し、各利益とも第3四半期までで前期・18年6月通期の営業利益5.5億円、純利益3.8億円を上回った。

■内部情報漏洩対策ソフト「CWAT(シーワット」に大口受注

 プロダクトソリューション事業では、自社製の内部情報漏洩対策ソフト「CWAT(シーワット」が大手インフラ会社からエンドポイント(末端端末)10万台規模の大口受注を受けるなどで部門利益をけん引した。IT業界では、このところ特にセキュリティ製品の競争が厳しい状況が伝えられているが、一説によると、「CWAT」は「ウインドウズ10」との相性が良く強みを発揮するといった評価があるようだ。

 6月通期の連結業績見通しは従来予想を継続し、売上高は0.9%増の107.0億円、営業利益は同60.7%増の8.8億円、純利益は同64.3%増の6.2億円、1株利益は23円56銭。従来予想を据え置いた要因としては、金融システムソリューション事業で当初、第4四半期に売り上げを予定していた案件が第3四半期に前倒しされるなどの上積みがあったことなどによる。

 ただ、外部からのサイバー攻撃を防ぐ他社製パッケージソフトウェア「Traps(トラップス)」などが好調に拡大しており、クラウドサービスの最新のアクワイアリング業務システム「IOASIS(アイオアシス)」、不正検知システム「IFINDS(アイファインズ)」、オンコアスイッチ「IGATES(アイゲーツ)」などが本格展開に入り始めている。(HC) 

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