マーチャント・バンカーズの子会社MBKブロックチェーンが欧州の仮想通貨交換所の運営法人から独占的な業務を受託

■仮想通貨の審査や投資家向けプロモーションを行い業務手数料を受領

マーチャント・バンカーズ<3121>(東2)は8月7日、子会社であるMBKブロックチェーン株式会社(以下「MBKブロックチェーン」)が、EUにおける仮想通貨交換サービスに係るライセンスに基づき、仮想通貨交換所「ANGOO Fintech」(以下「アンゴーフィンテック」)を運営するエストニア法人「Cryptofex OÜ;」(以下「CR社」)との業務提携を決定したと発表。MBKブロックチェーンは(1)仮想通貨の審査、(2)EU23ヵ国の投資家に対する各種プロモーション、の業務を独占的に受託する契約を結ぶことになったと発表した。

■第1号案件として米ドル連動型のステーブルコインの業務を受託

 アンゴーフィンテックは、EUにおける仮想通貨交換ライセンスを保有するフィンテック企業であるCR社が運営する仮想通貨交換サービス。2019年8月に仮想通貨交換所サービスを開始し、19年秋に仮想通貨でチャージ可能なデビットカードによるペイメントサービスに進出する予定。マーチャント・バンカーズは、CR社株式を100%保有する株式会社バルティック・フィンテック・ホールディングスに 15%を出資している。

 なお、日本居住者はアンゴーフィンテックを利用する対象外になり、CR社は、日本の資金決済法の適用を受けない範囲で業務を行っている。

■プロモーションはEU23ヵ国に居住する投資家にCR社と共同展開

 独占的に受託する業務は、(1)アンゴーフィンテックにおける取扱いを希望する仮想通貨の審査をMBKブロックチェーンが担当する業務。審査にかかる手数料を、この仮想通貨発行体から一旦収受の上、経費や業務委託手数料などを差し引いた金額をCR社に支払う。

 (2)MBKブロックチェーンは、EU23ヵ国に居住する投資家に対しての、ソーシャルメディアを中心に、各種メディアを通じた紹介など、CR社と共同で個別の仮想通貨に関するプロモーションを行う業務。このプロモーションにかかる手数料を当該仮想通貨発行体から一旦収受の上、経費や業務委託手数料などを差し引いた金額をCR社に支払う。

 こうした業務受託の第1号案件として、2019年7月にトークンが生成された米ドル連動型のステーブルコインについて、今後実施する予定のアンゴーフィンテックにおける取扱いに関する審査と、EU23ヵ国向けのプロモーションについて、19年7月31日付で、審査手数料として100万枚を、また、プロモーション手数料として100万枚、合計200万枚の当該ステーブルコインをあらかじめ受領している。

 仮想通貨を送金や決済等に使う場合、価格変動がそのネックとなるが、ステーブルコインは、資産の裏付けに基づいて発行することにより、当該資産に対して、価格を連動させることを目指す仮想通貨。このたびのステーブルコインについては、その発行体から、ステーブルコイン1枚につき1米ドルの交換とすることなどを聴取済みとした。(HC) 

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