アステナHD、中長期ビジョンで『ニッチトップ戦略』など3つのサステナビリティ戦略を推進

■中期計画をローリング、3年後の売上高593億円(前期比19.5%増)など目指す

 アステナホールディングス(アステナHD)<8095>(東証プライム)は1月13日の夕刻、2022年11月期の決算短信(連結)と中期経営計画(23年11月期から3ヵ年)のローリングについて発表し、到達年度となる25年11月期の数値計画として、連結売上高593億円(22年11月期比19.5%増、目標期間の年平均成長率7.3%)、営業利益22億円(同2.7倍、同年平均成長率74.4%)、ROE5.6%(22年11月期末は2.1%)などを目指すとした。

 同社グループでは、グループ中長期ビジョン(Astena 2030 『Diversify for Tomorrow』)達成に向けて3つのサステナビリティ戦略(プラットフォーム戦略、ニッチトップ戦略、ソーシャルインパクト戦略)などの各種施策に取り組んでおり、中期目標値に対する進捗状況などを鑑みてローリング方式にて連結数値計画の見直しを行っている。今後も経営環境の変化等に柔軟に対応するため、原則として毎期改定を行うローリング方式の3ヵ年の中期経営計画として発表していく方針だ。

■3つのサステナビリティ戦略をグループ中長期ビジョンで推進

【プラットフォーム戦略】

 プラットフォーム戦略では、販売・仕入れ・委受託・協働などを行う全ての取引先の事業課題を「策揃え(さくぞろえ)」(注:品ぞろえではなく「策」)で解決することを目標にし、私たちが参入している産業全体の構造的な課題を減少させ、エコシステム化することにより、産業のサステナビリティを高めていく。

 産業におけるプラットフォーマーの役割は、商取引を通してプラットフォーム上に蓄積していく情報や経験などの「共有知」があらたな付加価値を生み、製品・サービスそのものの信頼性を高め、あるいはオペレーションの効率化を実現します。そして結果的に、その産業に参入している全事業者が協働することで、産業自体の価値と効率が高まっていくと考えている。

【ニッチトップ戦略】

 ニッチトップ戦略では、常にナンバーワンの市場シェアを獲得することを目標とする。その高い市場シェアを実現するためのコアコンピテンシーは、研究開発力や製造能力といったものづくりの技術に置く。当社グループは、自らの持つ技術が常に高い競争力を保つように技術革新を続け、技術のサステナビリティを高めていく。

 イノベーションには「持続的イノベーション」と「破壊的イノベーション」そして「効率型イノベーション」があると定義している。当社グループのニッチトップ戦略を構成する技術は、この3つのイノベーションを繰り返しながら成長を重ねてきた。既存の技術の磨き上げを行いながら、その技術を適用できる新領域・新市場を探求し、より安定的に安価に顧客に届け、新しい技術を追いかけるだけではなく、イノベーション・サイクルを回すことが重要と考える。

【ソーシャルインパクト戦略】

 ソーシャルインパクト戦略では、当社グループが所属している社会の課題を解決し続け、豊かな社会を実現させることを目標とする。取り組みに際しては、必ずビジネスで社会課題を解決し、そのビジネスをグローバルに拡大させることを原則とする。当社グループは、社会課題を解決する新規事業を次々と世に送り出し、社会のサステナビリティを高めていく。

 高齢化と人口減少は、様々な社会課題を生み出すため、こうした地域が抱える社会課題を解決するビジネスを研究開発し、私たちが生きる社会の「豊かさ」を守るビジネスをつくり、広げていくことが重要と考える。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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