日本エム・ディ・エムの20年3月期第2四半期は、当初予想の増収減益から一転、2桁増収大幅増益

◇通期業績予想を上方修正

 日本エム・ディ・エム<7600>(東1)の20年3月期第2四半期は、当初予想の増収減益から一転、2桁増収大幅増益となった。そのため、通期業績予想の上方修正となった。

 国内では、今年4月に段階的な償還価格の引下げが行われたが、人工関節、骨接合材料、脊椎固定器具の売上が順調に推移し、前年同四半期比14.5%増の52億51百万円と伸びた。米国でも人工関節の売上順調に伸び、外部顧客への売上高はUSドルでは同20.3 %増、円換算後は同19.2%増の35億31百万円と伸張した。

 その結果、第2四半期連結業績は、売上高87億82百万円(同16.3%増)、営業利益12億66百万円(同47.4%増)、経常利益12億23百万円(同47.1%増)、純利益9億22百万円(同55.1%増)となった。

 人工関節は、国内では、人工股関節製品「OVATION HIP システム」、人工膝関節製品「BKS TriMaxPS」の売上が順調に推移した。また、米国においても人工膝関節新製品「BKS Revision Tibial Cones」、「BKS Revision Sleeves」の売上が順調に推移したことから、売上高合計は同14.5%増 (日本国内7.4%増、米国19.3%増)の56億83百万円と伸びた。

 骨接合材料は、「OM Femoral Nail システムⅢ(製品名:ASULOCK)」の売上が堅調に推移したことから、国内の売上高は同15.0%増の17億67百万円となった。

脊椎固定器具は、国内で「KMC Kyphoplasty システム」の売上が順調に推移し、国内及び米国の売上高合計が同26.1%増(国内26.8%増、米国7.7%減)の11億27百万円となった。

売上原価率は、自社製品売上高比率が83.0%(前年同期87.6%)に低下したものの、米国子会社の自社製造能力拡大や海外調達の強化等による製造原価低減効果により、28.9%(同29.0%)となった。 販売費及び一般管理費合計は、支払手数料、減価償却費の増加等により、前年同四半期比10.6%増の49億82百万円 となったが、売上高販管費率は56.7%(前年同四半期59.6%)に低下した。

 第2四半期業績が、当初予想を大幅に上回ったことから、通期業績予想の上方修正となった。

 通期業績予想は、売上高を5億50百万円、営業利益を3億90百万円、経常利益を3億90百万円、純利益を3億30百万円上方修正した。

 その結果、20年3月期連結業績予想は、売上高187億50百万円(前期比12.1%増)、営業利益28億50百万円(同27.5%増)、経常利益27億70百万円(同25.4%増)、純利益20億50百万円(同3.3%増)を見込んでいる。

 しかし、進捗率をみると、売上高46.8%(前期45.1%)、営業利益44.4%(同38.5%)、経常利益44.2%(同37.6%)、純利益45.0%(同29.9%)となっていることから、利益面での上振れが予想される。

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