カオナビは戻り高値圏

株式市場 銘柄

 カオナビ<4435>(東マ)はクラウド型人材マネジメントシステムを展開している。21年3月期の業績予想は、イベント中止や商談停滞などの影響を考慮して、第2四半期累計をレンジ形式で開示した。当面は新型コロナウイルスによる経済収縮の影響に注意必要だが、中期的に収益拡大を期待したい。株価は反発して戻り高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■クラウド型人材マネジメントシステム「カオナビ」を展開

 企業の人材情報をクラウド上で管理する人材マネジメントシステム「カオナビ」を展開している。社員の顔写真で直感的に操作できることが特徴だ。月額課金の収益モデルで、20年3月末の利用企業数は1789社となった。

■21年3月期予想は2Q累計をレンジで開示

 20年3月期の業績(非連結)は、売上高が19年3月期比55.3%増の26億25百万円、売上総利益が78.0%増の18億80百万円、営業利益が2億78百万円の赤字(19年3月期は73百万円の赤字)だった。積極的な投資を継続して営業利益の赤字が拡大したが、売上高成長率50%以上、売上総利益率70%以上の目標を達成した。

 21年3月期業績(非連結)予想は、イベント中止や商談停滞などの影響を考慮して、第2四半期累計をレンジ形式で開示した。売上高は14億20百万円~16億円(前年同期比17.2%増~32.1%増)、営業利益は80百万円の赤字~1億20百万円の黒字としている。当面は新型コロナウイルスによる経済収縮の影響に注意必要だが、中期的に収益拡大を期待したい。

■株価は戻り高値圏

 株価(20年1月1日付で株式2分割)は反発して戻り高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。5月18日の終値は3595円、時価総額は約393億円である。

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