プラマテルズは上値試す

日インタビュ新聞ロゴ

 プラマテルズ<2714>(JQ)は合成樹脂の専門商社である。高付加価値商材の拡販やアジアを中心とする海外展開を推進している。21年3月期業績予想は未定としている。当面は新型コロナウイルスによる世界経済収縮の影響が意識されるが、中期的に収益拡大を期待したい。株価は水準を切り上げて戻り高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■双日グループの合成樹脂専門商社

 双日<2768>グループの合成樹脂専門商社である。エンジニアリング系樹脂やスチレン系樹脂を主力に、オレフィン系樹脂、PET樹脂なども取り扱っている。需要先は精密機器、家電・電子、医療機器、建材、自動車部品、ホビー、衛生材料、パッケージング(包装)など幅広く、プラスチック原料に関する高い専門性、提案力・ネットワーク力、少量多品種即納体制を強みとしている。

 高付加価値商材の拡販、良質な商権を持つ優良会社の営業権取得やM&Aを積極化するとともに、海外はアジア地域の中国、台湾、フィリピン、タイ、インド、マレーシア、ベトナムに積極展開している。

 20年3月期の商材別売上高構成比はエンジニアリング系樹脂40.0%、スチレン系樹脂19.9%、オレフィン系樹脂11.3%、PET樹脂6.6%、塩化ビニル樹脂・材料4.5%、その他樹脂3.1%、製品(合成樹脂関連他)11.6%、合成樹脂関連機械・他3.0%、販売先業界別売上高構成比は精密機器36.5%、家電・電子16.3%、医療資機材10.8%、建材7.3%、日用品6.3%、ホビー5.9%、自動車5.0%、衛生材料4.3%、工業資材3.9%、パッケージング3.7%となっている。海外売上高比率は38.7%だった。

■21年3月期業績予想は未定

 21年3月期の連結業績予想は未定としている。また配当予想は、第2四半期末を前年同期と同額の11円としたが、期末予想を未定としている。当面は新型コロナウイルスによる世界経済収縮の影響が意識されるが、世界経済が再始動する先にはサプライチェーンの再構築が起きることを想定し、変化を見逃すことなく国内外で機動的な営業活動を推進するとしている。中期的に収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は水準を切り上げて戻り高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。5月29日の終値は587円、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1225円46銭で算出)は約0.5倍、時価総額は約50億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る