シナネンホールディングスは21年3月期1Q大幅営業増益、通期上振れ余地

 シナネンホールディングス<8132>(東1)は7月31日の取引時間終了後に21年3月期第1四半期の連結業績を発表した。市況影響などで大幅減収だが、原価率が低下して大幅営業増益だった。通期予想は据え置いたが、営業利益進捗率が高水準であり、上振れ余地がありそうだ。株価は年初来高値に接近している。新型コロナウイルスで自転車関連や抗菌製品関連も注目され、上値を試す可能性がありそうだ。

■21年3月期1Qは大幅営業増益、通期予想は上振れ余地

 21年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比17.9%減の392億67百万円、営業利益が59.6%増の8億09百万円、経常利益が2.2%増の7億円、純利益が76.5%減の2億60百万円だった。

 市況影響などで大幅減収だが、原価率が低下して大幅営業増益だった。新型コロナウイルスの影響は、全体としては限定的だった。エネルギー分野では業務用が減少したが、一方ではステイホームで家庭用が順調に推移し、非エネルギー分野では宅配用自転車や抗菌製品が好調だった。なお純利益は事業譲渡益が剥落して減益だった。

 通期の減収減益予想は据え置いたが、第1四半期の営業利益進捗率は36.8%と高水準だった。通期予想には上振れ余地がありそうだ。

■株価は上値試す

 株価は5月の年初来高値に接近している。第1四半期の大幅営業増益に加えて、新型コロナウイルスで自転車関連や抗菌製品関連も注目されている。上値を試す可能性がありそうだ。7月31日の終値は2857円、時価総額は約373億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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