ジャパンフーズは21年3月期3Q累計赤字、通期予想下方修正だが株価のネガティブ反応限定的

(決算速報)
 ジャパンフーズ<2599>(東1)は2月4日の取引時間中に21年3月期第3四半期累計連結業績を発表した。新型コロナウイルスの影響で減収・赤字だった。通期予想も下方修正して赤字予想とした。22年3月期の収益回復を期待したい。株価は下方修正を嫌気する場面があったが、終値ベースで見るとネガティブ反応が限定的だった。業績悪化を織り込み済みであり、悪材料出尽くしとする動きを期待したい。

■21年3月期3Q累計減収・赤字、通期下方修正して赤字予想

 21年3月期第3四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比20.8%減の94億50百万円となり、営業利益が5億78百万円の赤字(前年同期は3億75百万円の黒字)、経常利益が4億90百万円の赤字(同4億14百万円の黒字)、純利益が2億97百万円の赤字(同2億85百万円の黒字)だった。

 大幅減収で赤字だった。海外飲料受託事業および水宅配フランチャイズ事業が伸長して事業取込利益が拡大したが、主力の国内飲料受託製造事業が新型コロナウイルスによる市場環境悪化の影響を受けた。国内受託製造数は23.7%減少した。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高が40億71百万円で経常利益が4億20百万円、第2四半期は売上高が36億17百万円で経常利益が2億79百万円、第3四半期は売上高が17億62百万円で経常利益が11億89百万円の赤字だった。

 通期の連結業績予想(期初時点では未定、7月30日に公表、11月2日に下方修正)は、さらに下方修正して、売上高が20年3月期比20.7%減の125億円、営業利益が8億20百万円の赤字(20年3月期は4億08百万円の黒字)、経常利益が5億70百万円の赤字(同4億58百万円の黒字)、純利益が3億50百万円の赤字(同1億19百万円の黒字)とした。

 従来予想(11月2日公表)時に比べて、新型コロナウイルスによるマイナス影響が増加したため赤字予想に下方修正した。冬場は閑散期のため従来から下期赤字となる収益構造だが、21年3月期は第3四半期に清涼飲料業界全体の在庫調整の影響を大きく受け、第4四半期も緊急事態宣言再発出に伴う消費落ち込みを考慮した。なお配当予想(年間27円)は据え置いた。22年3月期の収益回復を期待したい。

■株価はネガティブ反応限定的

 株価は下方修正を嫌気する場面があったが、終値ベースで見るとネガティブ反応が限定的だった。業績悪化を織り込み済みであり、悪材料出尽くしとする動きを期待したい。2月4日の終値は1256円、時価総額は約64億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京・愛知・兵庫で屋外広告も掲出、号外や無料バッティング企画も実施  Major League …
  2. ■新生児対象の臨床試験で抗炎症作用と菌叢改善を実証  森永乳業<2264>(東証プライム)は7月2…
  3. ■「日本栄養・食糧学会大会」で研究成果発表、科学的根拠を提示  味の素<2802>(東証プライム)…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東証市場、主力株急落と中小型株逆行高で投資戦略二極化  証市場は9月19日に主力株の急落と中小型…
  2. どう見るこの相場
    ■プライム市場の需給悪化を警戒し、個人投資家は新興市場へ資金を逃避  「桐一葉 落ちて天下の秋を知…
  3. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  4. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  5. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  6. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る