コラボスは3月高値から2カ月経過し底打ち感、今3月期増収増益

株式市場 銘柄

チャート12 今年3月上場のコラボス<3908>(東マ)は、上場時につけた8750円を高値に調整だが、去る、5月19日の4420円で底打ちしたようだ。21日は150円安の4570円と反落したが、19日の安値より上で止まっている。

 同社はコールセンター向けにIP電話交換機システムや顧客情報管理システムをクラウドで提供している。

 5月8日に発表した前期(15年3月期)の非連結業績は、売上高が前々比9.2%増の14億82百万円、営業利益が同41.2%増の2億05百万円、経常利益が同21.9%増の1億75百万円、純利益が同26.8%増の1億07百万円だった。

 営業外費用に株式公開費用や株式交付費用を計上したが、各サービスとも順調に増加して計画値(3月17日公表)を上回る大幅増収増益だった。配当は無配継続とした。またROE(自己資本当期純利益率)は同4.3ポイント低下して15.6%、自己資本比率は同11.8ポイント上昇して74.9%となった。

 サービス別動向を見ると、主力の電話交換機システム「@nyplace」はコールセンター席数が同728席増加して4703席、売上高が同5.9%増加して11億40百万円だった。ソフトフォン型「COLLABOS PHONE」はチャネル数が同166チャネル増加して591チャネル、売上高が同51.7%増加して88百万円だった。

 また顧客情報管理システムの「COLLABOS CRM」は利用ID数が同149ID増加して2342ID、売上高が同7.5%増加して1億87百万円、そして「COLLABOS CRM Outbound Edition」は利用ID数が同188ID増加して539ID、売上高が同40.0%増加して35百万円だった。

 16年3月期のは、売上高が前期比10.0%増の16億30百万円、営業利益が同6.9%増の2億20百万円、経常利益が同22.4%増の2億15百万円、純利益が同28.0%増の1億37百万円としている。配当予想は未定としている。各サービスとも前期と同程度の席数・チャネル数・利用ID数の増加を見込み増収増益基調だ。営業外での株式公開費用などの一巡も寄与する。

 中期成長戦略としては、顧客基盤拡大に向けた販売力強化、新たな付加価値の提供に向けたサービス・商品の創出加速、安定事業創出に向けた経営基盤強化を掲げている。M&A・アライアンス戦略やアジア地域を中心とする海外展開も推進する方針だ。

 マーケティング手法の多様化やコスト低減のニーズも背景として、自社内オンプレミス型コールセンターから、低コストで拡張性や柔軟性も高いクラウド型コールセンターへのシフトが加速すると予想されている。サービス提案力やワンストップサービスの強み、さらに市場シェアNo.1の実績も武器として契約数の増加が期待され、中期的に収益拡大基調だろう。

 高値から2カ月経過、そろそろ反発のタイミングだろう。

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