スペースバリューホールディングスは底放れ、21年3月期営業微増益予想

株式市場 銘柄

 スペースバリューホールディングス<1448>(東1)は建築事業や立体駐車場事業などを展開している。21年3月期は営業微増益予想としている。第1四半期は立体駐車場事業が新型コロナウイルスの影響を受けたが、下期の緩やかな回復を期待したい。株価は急伸して底放れの動きとなった。出直りを期待したい。

■日成ビルド工業の持株会社で建築事業や立体駐車事業などを展開

 日成ビルド工業の持株会社として設立し、18年10月東証1部に上場した。システム建築事業、立体駐車場事業(立体駐車場の販売、メンテナンス、および運営・管理)、総合建設事業、開発事業、ファシリティマネジメント事業を展開している。なお19年に判明した不適切会計処理の再発防止策について、20年6月には各種制度の構築が完了したと発表している。

■21年3月期営業微増益予想

 21年3月期連結業績予想(期初時点は未定、9月14日公表)は、売上高が20年3月期比6.4%減の800億円、営業利益が0.7%増の25億円、経常利益が12.4%減の25億円、純利益が50.4%増の15億円としている。

 第1四半期は、売上高が前年同期比2.5%減の160億11百万円、営業利益が3百万円の赤字(前年同期は2億32百万円の黒字)、経常利益が60.4%減の1億19百万円、純利益が71百万円の赤字(同1億41百万円の黒字)だった。

 システム建築事業は公共施設の大規模改修工事が寄与して6.4%増収、総合建設事業はマンション建築工事などで15.0%増収と堅調だったが、立体駐車場事業が32.2%減収(販売が立体駐車場建築需要の減少で37.9%減収、メンテナンスがリニューアル工事の減少で23.8%減収、運営・管理が経済活動停滞による台数減少・稼働率低下で25.6%減収)と落ち込んだ。

 第1四半期は立体駐車場事業が新型コロナウイルスの影響を受けたが、通期は営業微増益予想としている。下期の緩やかな回復を期待したい。

■株価は底放れの動き

 株価は急伸して底放れの動きとなった。21年3月期営業微増益予想も安心感につながったようだ。出直りを期待したい。9月18日の終値は490円、時価総額は約174億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る