【注目銘柄】テクノフレックスは2Q上ぶれ着地業績に5G関連人気がオンして続急伸

注目銘柄

 テクノフレックス<3449>(東2)は、前日6日に38円高の1297円と続急伸して引け、取引時間中には1307円まで買われ今年7月8日につけた上場来高値1510円を意識する動きを強めた。同社は、今年10月30日に今2020年12月期第3四半期(2020年1月~9月期、3Q)決算を発表予定だが、これに先立って今年8月3日に開示した今2020年12月期第2四半期(2020年1月~6月期、2Q)累計業績が、期初予想を上ぶれたことを見直して業績期待を高めて割安株買いが増勢となった。また同社の真空機器が、5G(第5世代移動通信システム)関連の設備投資の恩恵を受けていることや、新潟工場を拡張してフレキシブル継手の増産を進めることも、追撃材料視されている。

■5G関連の設備投資増加で真空機器が好調推移

 同社の今期2Q累計業績は、売り上げ101億6800万円、営業利益12億3100万円、経常利益12億4900万円、純利益7億6400万円で着地した。昨2019年12月10日に新規株式公開(IPO)されたため前年同期比較はないが、決算説明会資料では売り上げが前年同期比11.9%増、営業利益が同11.8%増、純利益が同5.8%増とされた。継手事業で5G関連の設備投資増加に伴う真空配管需要が伸びて真空機器が好調に推移し、同事業の売り上げが同4.6%増、営業利益が高利益率製品の寄与で同12.9%増、防災・工事事業も、大型案件の完工で同60.7%増、51.5%増と大幅増となったことが寄与した。

 今12月期通期業績は、期初予想に変更はなく売り上げ206億円(前期比8.4%増)、営業利益26億5000万円(同13.1%増)、経常利益27億5000万円(同12.8%増)、純利益17億5000万円(同3.1%増)と増収増益転換を見込み、配当も、年間41円(前期実績28円)と連続増配を予定している。ただ業績については、市場コンセンサスや東洋経済会社四季報最新号などでは上ぶれが観測されており、四季報では今期純利益を18億5000万円とし2017年12月期の過去最高(17億8600万円)を更新するとみており、10月30日発表予定の今期3Q業績の動向が要注目となる。

■ミニGC示現で上昇トレンド転換し最高値奪回に再発進

 株価は、昨年12月に公開価格900円でIPOされ、1062円で初値をつけ期末の配当権利取りなどでストップ高を交えて1360円まで買い進まれる場面もあったが、今年に入ってコロナ・ショック安に巻き込まれて上場来安値626円へ突っ込んだ。同安値からは売られ過ぎとして底上げ、今期第1四半期の好決算に反応して2日連続でストップ高し、上場来高値1510円まで上値を伸ばした。足元では初値水準を下値として確認し、5日移動平均線が25日移動平均線を下から上に抜くミニ・ゴールデンクロス(GC)を示現し上昇トレンド転換を示唆している。PERは13倍台、PBRは1.28倍、年間配当利回りは3.16%と割安であり、上場来高値奪回に再発進しよう。

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