【木村隆のお宝銘柄】日本バルカー工業は好決算発表を機に見直し人気が高まる

木村隆のお宝銘柄

 日本バルカー工業<7995>(東1)が急出直りに転じてきた。3月高値更新が目前に迫り新展開入りは時間の問題になってきた。きっかけとなったのは好業績の発表。
同社プラント部材や自動車部品に使用される工業用パッキンやガスケットなどのシール材料を中心に、配管材料、電気・電子材料、ふっ素樹脂料、機能膜などを、機械、エネルギー、半導体、自動車など幅広い産業向けに提供する。

 201年3月期の業界は、営業利益が前期比30%増の28億円で着地した。主力のシール製品は、国内では建設機械向けが落ち込む一方、プラント市場向けが堅調に推移。海外では、半導体業界など先端産業市場向けが拡大した。部門全体で売上高は微増にとどまったが、好採算分野の伸長と合理化の効果で営業利益は2ケタ増となった。

 2016年3月期業績について会社側は、営業利益が前期比10%増の31億円を計画している。シール製品は、国内でプラントの定期修理が減少するため今期の業績はほぼ横ばいにとどまるが、機能樹脂31導体業界向けなどで拡大が続きいている。中期的には、半導体、ディスプレイなど先端産業市場向けの製品を一段と拡充、海外でも生産・販売体制の整備を進めるとともに、合理化にも努めることで、業績の向上を図る。

 新たに開始した中期経営計画の最終年度となる2018年3月期の目標としては、売上げ450億円(今期予想406億円)、営業利益45億円(同31億円)を掲げる。今期は増期待もある。(株式評論家・木村隆)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  2. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  3. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  4. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…
  5. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  6. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る