【特集】著名投資家御用達の大手商社株に選別投資するのも一考余地

日インタビュ新聞ロゴ

特集 業績を上方修正済みでバリュー株妙味満載の金融株にスタンバイし、さらに同じバリューエーションをキープする著名投資家御用達の大手商社株に選別投資するのも一考余地がありそうだ。

■業績上方修正・高進捗率のメガバンク株は年初来高値まで3割高余地

 時価総額ランキング上位のメガバンクで、11月12日、13日の第2四半期(2Q)決算発表時に今3月期業績を上方修正したのは三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>(東1)とみずほフィナンシャルグループ<8411>(東1)の2行で、三井住友フィナンシャルグループ<8316>(東1)は、3月通期業績は期初予想据え置きとしたが2Q業績は、通期予想業績対比で高利益進捗率を示した。株価は、2Q決算発表とともに上値追いと強含んだものの米国債金利の低下とともに押し返されており、いずれもPERは9倍~10倍、PBRは0.3倍、年間配当利回りは5%~6%と、あのスパー・バブル相場時には考えられなかったほどのフアンダメンタルズを示唆している。同じく今期業績を上方修正したゆうちょ銀行<7182>(東1)とともに、年初来高値を奪回するだけで3割高の余地がある。

 業績の上方修正、増配、自己株式取得など好材料がにぎやかなのが損保株で、MS&ADインシュアランスグループ<8725>(東1)、SOMPOホールディングス<8630>(東1)、東京海上ホールディングス<8766>(東1)と続き、PER、PBRは東海上HDがやや割高のものの、やはり年初来安値まで持ち直すだけで2割高の可能性がある。

■5大商社株は業績も株価も区々でバフェット氏も選別投資第2弾?

 一方、米国の著名投資家・ウオーレン・バフェット氏御用達の5大商社株の業績動向はマチマチである。今3月期業績を上方修正し配当も増配した丸紅<8002>(東1)のほか、業績予想は据え置きとしたが第2四半期純利益が通期予想対比で高進捗した伊藤忠商事<8001>(東1)、三井物産<8031>(東1)、逆に低進捗率となった三菱商事<8058>(東1)、赤字継続の住友商事<8053>(東1)と別れる。株価は、伊藤忠が年初来高値追いと健闘しているほかは年初来高値とはギャップがあり、バフェット氏の選別投資の第2弾があるかもしれず、PER7倍台の丸紅、10倍台の伊藤忠などを中心にバリュー株買いが再燃しよう。

【関連記事情報】
【どう見るこの相場】コロナ・ワクチンは「ベルリンの壁崩壊」か?バブル懸念薄い金融株の下ぶれに逆張り一考

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る