ケイアイスター不動産は21年3月期連結業績・配当予想を上方修正

(決算速報)
 ケイアイスター不動産<3465>(東1)は2月9日の取引時間終了後に21年3月期第3四半期累計連結業績を発表した。分譲住宅事業の成長戦略を加速して大幅増収増益だった。そして通期の連結業績予想および配当予想を上方修正した。収益拡大基調だろう。株価は昨年来高値圏でモミ合う形だが、上方修正を好感して上値を試す動きとなりそうだ。

■21年3月期3Q累計は大幅増収増益、通期連結業績・配当予想を上方修正

 2月9日発表した21年3月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比26.1%増の1098億03百万円で、営業利益が92.7%増の82億04百万円、経常利益が2.0倍の82億19百万円、四半期純利益が94.0%増の48億61百万円だった。

 分譲住宅事業が26.7%増収、よかタウン事業が33.1%増収と大幅伸長して牽引した。新型コロナウイルスに伴うライフスタイルの変化で郊外の戸建住宅需要が拡大していることも追い風として、グループ全体で分譲住宅事業の成長戦略を加速した。売上総利益率は2.6ポイント上昇した。需要の高まりで値引きが抑制された。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高281億29百万円で営業利益10億15百万円、第2四半期は売上高378億61百万円で営業利益27億71百万円、第3四半期は売上高438億13百万円で営業利益44億18百万円だった。

 主力の分譲住宅事業が想定以上に伸長しているため、通期の連結業績予想および配当予想を上方修正し、売上高が20年3月期比22.6%増の1480億円、営業利益が83.6%増の118億円、経常利益が83.6%増の116億円、当期純利益が95.3%増の70億円、配当が63円増配の139円(第2四半期末44円、期末95円)とした。

 新型コロナウイルスを契機とするライフスタイルの変化で郊外での住宅購入需要が高まり、分譲住宅事業が第4四半期も好調に推移する見込みだ。利益面ではIT投資による生産性向上効果も寄与する。収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は昨年来高値圏でモミ合う形だが、上方修正を好感して上値を試す動きとなりそうだ。2月9日の終値は2679円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS493円27銭で算出)は約5倍、時価総額は約381億円である。

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