GMOグローバルサイン・ホールディングスは21年12月期減益・減配予想

日インタビュ新聞ロゴ

(決算速報)
 GMOグローバルサイン・ホールディングス<3788>(東1)は2月12日の取引時間終了後に20年12月期連結業績を発表した。営業・経常利益は増益予想から一転して減益着地となった。21年12月期は先行投資負担で減益・減配予想とした。株価は12月の直近安値圏から反発の動きを強めている。目先的には失望売りが優勢になりそうだが、中期成長シナリオに変化はなく、急落場面があれば投資機会と考えたい。

■20年12月期営業・経常減益、21年12月期減益予想

 20年12月期連結業績は、売上高が19年12月期比1.7%増の133億32百万円、営業利益が5.7%減の13億57百万円、経常利益が6.2%減の13億94百万円、当期純利益が9.1%増の11億70百万円だった。営業・経常利益は増益予想から一転して減益着地となった。純利益は減損損失減少や法人税等減少で増益だった。配当は4円22銭増配の50円81銭とした。

 セキュリティ事業は0.8%減収で6.9%減益だった。売上面はセキュリティ向上を目的としたSSL有効期限短縮に伴う単価下落の一時的影響や為替影響を受け、利益面はシステム投資による減価償却費増加も影響した。クラウド・ホスティング事業は2.4%増収で15.7%増益だった。従来のホスティングサービスは減少傾向だが、クラウドサービスが18.5%増収と拡大し、既存サービス統廃合や外注業務内製化などの効果も寄与した。ソリューション事業は電子印鑑GMOサインの大幅伸長などで18.3%増収だが、広告宣伝費の増加など先行投資負担で前期並みの赤字が継続した。

 21年12月期連結業績予想は、売上高が20年12月期比6.7%増の142億29百万円、営業利益が25.7%減の10億08百万円、経常利益が24.7%減の10億50百万円、当期純利益が33.8%減の7億75百万円、配当予想が17円17銭減配の33円64銭とした。

 電子認証事業を中心としたトラストサービスを柱として、電子印鑑GMOサインなど成長分野の新規サービス収益化に向けた施策に取り組むため、先行投資負担で減益予想としている。中期成長を期待したい。

■株価は目先的に失望売りの可能性だが、急落場面は投資機会

 株価は12月の直近安値圏から反発の動きを強めている。目先的には失望売りが優勢になりそうだが、中期成長シナリオに変化はなく、急落場面があれば投資機会と考えたい。2月12日の終値は1万110円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS67円28銭で算出)は約150倍、時価総額は約1202億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
  2. ■長時間立ち仕事や長距離歩行の負担軽減、安全で快適な勤務環境を整備  日本航空(JAL)<9201…
  3. ■「ポケモンフォレスト」と「カヤツリタウン」2エリア構成、冒険とイベントを一体化  よみうりランド…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る