【銘柄診断】幸和製作所は22年2月期1Q大幅増収増益で通期上振れの可能性

銘柄診断

 幸和製作所<7807>(JQ)は福祉用具・介護用品の総合メーカーである。7月15日に発表した22年2月期第1四半期連結業績は、主力の歩行車の好調が牽引して大幅増収増益だった。通期は新型コロナウイルスの影響による不透明感を考慮して減益予想を据え置いたが、上振れの可能性が高いだろう。株価は安値圏でモミ合う形だが、好業績を評価して急反発の展開となりそうだ。

■福祉用具・介護用品の総合メーカー

 福祉用具・介護用品の総合メーカーである。歩行車やシルバーカーを主力として、取扱製品領域の拡大、シニア関連事業(EC事業、介護サービス)の拡大、介護ロボットの開発、海外事業の開拓などを推進している。

 なお21年1月には、子会社の幸和ライフゼーションの一部事業であるデイサービス事業を、ポラリス(兵庫県宝塚市)に譲渡した。

■22年2月期1Q大幅増収増益で通期上振れの可能性

 22年2月期の連結業績予想は、売上高が21年2月期比0.7%増の52億49百万円、営業利益が26.5%減の2億71百万円、経常利益が39.2%減の2億36百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が54.4%減の1億77百万円としている。配当予想は2円増配の12円(第2四半期末6円、期末6円)である。

 第1四半期は、売上高が前年同期比20.8%増の15億18百万円、営業利益が4.6倍の2億20百万円、経常利益が3.7倍の2億14百万円、四半期純利益が5.1倍の1億43百万円だった。

 主力の介護用品・福祉用具製造販売事業が38.9%増収と牽引した。チェーンストアルートの一部に緊急事態宣言による外出自粛の影響が見られたが、主力の歩行車が生活必需品として認知され、全体として売上が堅調だった。介護ルートでは20年11月発売の歩行車「シトレア」の受注が好調だった。介護サービス事業はデイサービス事業の売却で70.2%減収、EC事業は19.2%増収だった。利益面では固定費抑制も寄与した。

 通期は新型コロナウイルスの影響による不透明感を考慮して減益予想を据え置いたが、第1四半期の進捗率は売上高28.9%、営業利益81.2%である。通期予想は上振れの可能性が高いだろう。収益拡大を期待したい。

■株価は急反発期待

 株価は安値圏でモミ合う形だが、好業績を評価して急反発の展開となりそうだ。7月15日の終値は920円、時価総額は約40億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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