【どう見るこの株】ユーグレナは1365円挟んだモミ合いが5ヶ月、ミドリムシに対し期待と織込み済みが交錯、新規材料出るまでさらにモミ合いも

ユーグレナ<2931>(東マ・売買単位100株)がモミ合っている。その期間はほぼ5ヶ月におよぶ。まだ、モミ合いが続くのか、あるいは上下のいずれかに放れるのか。

今年5月23日に年初来高値1750円をつけて以降、調整が継続している。この間、上値はほぼ1500円、下値は1230円台で約270円幅のモミ合いだ。モミ合いの中間値1365円を挟んで上下135円幅で行ったり来たりである。

上値が重いのは、「ミドリムシ」に対する注目度が高くマーケットでハヤされ過ぎといえる。ミドリムシの食品応用は株価に織り込まれている(中堅証券)。先般、武田薬品と提携したが反応は限定的だった。

一方、下値が固いのもミドリムシに対する期待が大きいことがある。食品、燃料、医薬品用などに利用拡大が期待されるからだ。

もともと、足元の業績については多くは期待していない。マザーズに共通した視点でもある。それでも同社は黒字を維持している点は評価される。

こうしたことから、株価が上に放れるためには、業績ではなく、ミドリムシに対する、「足元の期待」を上回る、「さらなる期待」の表面化ということだろう。健康食品ていどではマーケット競争も激しく株価を押し上げることは難しい。

期待を上回る期待とは、同社が宣言しているジエット機燃料への実用化の具体化であり、武田薬品との提携による、たとえば難病治療薬開発といった材料の出現だろう。

しかし、現在はまだ新たな材料上乗せを期待することは難しそうだ。このため、モミ合いがさらに長期間続く可能性はありそうだ。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る