【引け後のリリース】NECがクラウド基盤事業でサーバーを貸し出すサービス提供

引け後のリリース

■性能確保や機密データ処理などに応じ同事業の売上高17年度1200億円めざす

 NEC<6701>(東1)は27日午後、クラウド基盤サービスを強化する中で顧客が専有可能な物理サーバーサービスの提供を開始し、性能確保や、物理的に隔離したクラウド環境での機密データの処理などのニーズに応えるサーバー貸し出しサービスを提供すると発表した。

 発表によると、新たに開始するサービスは、物理的に隔離したクラウド環境での機密データの処理などのニーズに応えるもので、高負荷処理に適したサーバと、低負荷処理・並列分散処理に適したサーバの2種を提供する。これにより、オンプレミス(自社構築システム)のプライベートクラウドと同等の環境をデータセンター上で実現する。
 
 本サービスにより、新事業立ち上げのためのビッグデータを活用したシステムにおいて、データの特性や処理形態に応じて、高負荷処理または並列分散処理に適したシステムが構築可能となり、コストの最適化を実現。また、CPU性能、OS、ミドルウェアなど多様なシステム要件に対応可能となるため、基幹システム構築への柔軟な対応を実現する。

 同社では、社会ソリューション事業に注力する中で、中核領域の一つとしてクラウド基盤事業の強化を進めている。本日発表のサービスを含むクラウド基盤事業について、2017年度に1200億円の売り上げ(全社の売上高を3兆円と下場合の割合は4%)を目指すとした。

 同社の今期の業績予想は、第1四半期の決算発表の段階で売上高3兆円(前期比1.4%減)、営業利益1200億円(同13.0%増)、純利益350億円(同3.7%増)、1株利益は13.5円。第2四半期の決算発表は10月30日の予定で、引き続き通期の予想に期待が集まっている。

 本日の株価終値は368円(10円高)となり、4日続伸で出直りを拡大した。8月から9月に360円台から390円前後の幅でもみ合ったため、目先はこの水準まで上げると戻り待ちの売りが増える可能性はあるが、業績は来期も回復基調が続く見込みのため、第2四半期の決算発表によっては突破する可能性もある。

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