マーチャント・バンカーズは22年3月期2Q累計大幅黒字

(決算速報)
 マーチャント・バンカーズ<3121>(東2)は11月12日の取引時間終了後に22年3月期第2四半期累計連結業績を発表した。マーチャント・バンキング事業が牽引して大幅増収となり、各利益は大幅黒字を計上した。通期予想(6月28日に上方修正)は据え置いて大幅増益予想としている。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。なお自己株式の消却(11月30日付で12万7666株を消却)も発表した。株価は急伸して09年以来の高値圏だ。好業績を評価して、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。

■22年3月期22年3月期2Q累計大幅黒字、通期も大幅増収増益予想

 22年3月期第2四半期累計の連結業績(収益認識基準適用だが影響なし)は、売上高が前年同期比3.0倍の19億84百万円、営業利益が3億29百万円(前年同期は35百万円の赤字)、経常利益が2億87百万円(同81百万円の赤字)、親会社株主帰属四半期純利益が2億12百万円(同2億17百万円の赤字)だった。マーチャント・バンキング事業の成長が牽引して大幅増収となり、各利益は大幅黒字を計上した。

 マーチャント・バンキング事業は売上高が4.4倍の16億61百万円で営業利益(調整前)が3.8倍増の4億76百万円だった。賃貸不動産収益の安定的推移に加えて、売却による投資収益(営業投資有価証券として保有するCN Innovations Holdings Limited、北海道函館市の福祉施設、大阪市天王寺区の収益用マンション)を計上して大幅増収増益だった。

 オペレーション事業は売上高が16.8%増の3億38百万円で、営業利益が30百万円の赤字(前年同期は73百万円の赤字)だった。新型コロナ影響が徐々に和らいで収益回復傾向である。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が12億28百万円で営業利益が3億01百万円、第2四半期は売上高が7億56百万円で営業利益が28百万円だった。

 通期連結業績予想(6月28日に上方修正)は据え置いて、売上高が21年3月期比62.0%増の26億50百万円、営業利益が2.0倍の4億50百万円、経常利益が2.6倍の3億50百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が2億30百万円(21年3月期は44百万円の赤字)としている。配当予想は21年3月期と同額の2円(期末一括)である。

 マーチャント・バンキング事業の成長が牽引して大幅増収増益予想としている。マーチャント・バンキング事業では、回収した資金によって収益不動産の取得や連結貢献できる企業M&Aを積極推進する。ブロックチェーン関連では、第2四半期にNFT売買プラットフォームを正式オープンした。オペレーション事業では、新型コロナ影響が徐々に和らいで収益改善が見込まれる。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。

■株価は急伸して09年以来の高値圏

 株価は急伸して09年以来の高値圏だ。目先的にはやや過熱感だが、長期のモミ合いから上放れた形である。好業績を評価して、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。11月12日の終値は797円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS8円24銭で算出)は約97倍、そして時価総額は約222億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■全従業員にAI活用徹底、業務改革を本格化  LINEヤフー<4689>(東証プライム)は7月14…
  2. ■50年以上親しまれたかぜ薬が国内市場から姿を消す?  大正製薬は7月14日、塗るかぜ薬「ヴイック…
  3. ■鈴鹿8耐で新型CBコンセプト登場  ホンダ<7267>(東証プライム)は7月11日、大型ロードス…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  2. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  3. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  4. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…
  5. ■金先物相場を背景に産金株が収益拡大の余地を示す  東京市場では金価格の上昇を背景に産金株が年初来…
  6. ■大統領の交渉術が金融市場を左右し投資家心理に波及  米国のトランプ大統領は、ギリシャ神話に登場す…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る