ベステラは大型工事が順調に進捗して22年1月期3Q累計大幅増収増益

(決算速報)
 ベステラ<1433>(東1)は12月10日の取引時間終了後に22年1月期第3四半期累計連結業績を発表した。大型工事が順調に進捗して大幅増収増益だった。通期も大幅増収増益予想としている。通期ベースでも収益拡大を期待したい。なお指名・報酬委員会の設置も発表している。株価は地合い悪化の影響で年初来安値を更新する場面があったが、売り一巡して反発の動きを強めている。好業績を評価して出直りを期待したい。

■22年1月期3Q累計大幅増収増益、通期も大幅増収増益予想

 22年1月期第3四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比41.5%増の36億55百万円で、営業利益が3.8倍の2億43百万円、経常利益が2.8倍の4億46百万円、親会社株主帰属四半期純利益が10.0倍の12億02百万円だった。

 大型の進行基準工事が順調に進捗し、工事原価率改善効果も寄与して大幅増収増益だった。期首繰越工事高は25億45百万円、受注高は9.8%減の30億84百万円、完成工事高は46.5%増の34億81百万円、期末繰越工事高(受注残高)は2.8%増の21億47百万円だった。

 なお営業外収益に持分法投資利益(第2四半期と第3四半期に損益の約15%となる合計2億01百万円)を計上した。また、持分法適用関連会社のリバーホールディングスがタケエイと経営統合してTREホールディングス<9247>が新規上場(21年10月1日付)したことに伴う株式移転で、第3四半期の特別利益に企業結合における交換利益12億75百万円を計上した。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高13億18百万円で営業利益1億98百万円、第2四半期は売上高10億17百万円で営業利益37百万円の赤字、第3四半期は売上高13億20百万円で営業利益82百万円だった。第2四半期は従業員への特別賞与支給、風力発電設備解体工法開発費用の計上で赤字だったが、業績予想に織り込み済みだった。

 通期の連結業績予想(21年10月1日に経常利益と親会社株主帰属当期純利益を上方修正)は、売上高が21年1月期比52.1%増の56億円、営業利益が3.6倍の4億50百万円、経常利益が3.1倍の6億64百万円、親会社株主帰属当期純利益が9.6倍の9億97百万円としている。

 21年1月期に受注した電力および化学関連の大型案件が牽引して大幅増収増益予想としている。さらに今後の需要拡大が予想される原子力発電所廃止措置関連解体、風車解体などの領域にも受注活動を展開・強化する方針だ。第3四半期累計が順調であり、通期ベースでも収益拡大を期待したい。

■株価は反発の動き

 株価は地合い悪化の影響で年初来安値を更新する場面があったが、売り一巡して反発の動きを強めている。好業績を評価して出直りを期待したい。12月10日の終値は1316円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS164円02銭で算出)は約8倍、時価総額は約115億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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