ネオジャパンは22年1月期業績・配当予想を上方修正

(決算速報)
 ネオジャパン<3921>(東1)は12月13日の取引時間終了後に22年1月期第3四半期累計連結業績を発表した。クラウドサービスが好調に推移して増収・大幅増益だった。そして通期業績・配当予想を上方修正した。さらに再上振れ余地がありそうだ。DXの流れも背景として収益拡大基調だろう。株価は年初来安値圏でモミ合う形だが下値固め完了感を強めている。上方修正を評価して出直りを期待したい。

■22年1月期3Q累計大幅増収増益、通期業績・配当予想を上方修正

 22年1月期第3四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比11.5%増の43億78百万円、営業利益が20.4%増の9億91百万円、経常利益が30.2%増の10億88百万円、親会社株主帰属四半期純利益が43.8%増の7億41百万円だった。クラウドサービスが好調に推移して増収・大幅増益だった。なお営業外収益に保険解約返戻金61百万円を計上した。

 主力のソフトウェア事業は売上高が13.7%増の28億86百万円、営業利益が32.5%増の9億24百万円だった。売上面はクラウドサービスが利用ユーザー数増加で14.2%増の17億68百万円(うちグループウェアdesknet‘s NEOクラウドが17.6%増の14億80百万円)と好調に推移した。プロダクトは12.6%増の10億68百万円だった。ライセンス売上は中小規模ユーザー向けがクラウドサービスへの移行で13.3%減収だが、大規模ユーザー向けが4.8%増収と堅調に推移し、プロダクト(サポートサービス、カスタマイズ、その他役務作業等)が12.6%増収と順調だった。

 システム開発サービス事業は売上高が8.0%増の15億15百万円、営業利益が25.4%減の1億01百万円だった。需要が堅調に推移して増収だが、人件費の増加で減益だった。海外事業(21年1月期第3四半期から追加したセグメント)は、売上高が18百万円で営業利益が34百万円の赤字だった。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が13億62百万円で営業利益が2億75百万円、第2四半期は売上高が14億80百万円で営業利益が3億66百万円、第3四半期は売上高が15億36百万円で営業利益が3億50百万円だった。

 通期の連結業績予想は上方修正して、売上高が21年1月期比11.0%増の59億10百万円、営業利益が28.6%増の11億83百万円、経常利益が35.7%増の12億87百万円、親会社株主帰属当期純利益が27.6%増の8億64百万円とした。配当予想は期末2円上方修正して、21年1月期比3円増配の14円(期末一括)とした。

 従来予想に対して売上高は1億92百万円、営業利益は2億35百万円、経常利益は3億06百万円、親会社株主帰属当期純利益は1億84百万円、それぞれ上回る見込みとした。売上面ではソフトウェア事業、システム開発サービス事業が好調に推移し、利益面では当初計画した広告宣伝費等の経費予算が一部未消化となることも寄与する、

 修正後の通期予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が74.1%、営業利益が83.8%、経常利益が84.5%、親会社株主帰属当期純利益が85.8%である。通期予想はさらに再上振れ余地がありそうだ。DXの流れも背景として収益拡大基調だろう。

■株価は下値固め完了

 株価は年初来安値圏でモミ合う形だが下値固め完了感を強めている。上方修正を評価して出直りを期待したい。12月13日の終値は1331円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS58円02銭で算出)は約23倍、時価総額は約198億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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