【材料でみる株価】名工建設はJR東海が筆頭株主、リニア中央新幹線受注に期待、今期の業績停滞は織込み済み

材料でみる株価

同社は東海地方を地盤とした中堅のゼネコン会社で、地方創生関連株としても脚光を浴びる公算が大きい。出来高の薄いのが難点だが、今後、人気化し株価はボックス相場を上放れるものとみられる。

名工建設<1869>(名2・売買単位1000株)は、中部・東海を地盤にしたゼネコンで、JR東海が筆頭株主である。JR東海との関係は深く、東海道新幹線の大規模改修工事を受注し、業績を支えてきた。そのJR東海はいよいよリニア新幹線の建設に向けて本館的にプロジェクトがスタートする。

2027年に品川駅から名古屋間で営業を開始する計画だが、工事費は5兆4300億円に及ぶ。さらに2045年までには品川から大阪へ延伸される計画で、総工事費は約9兆円となる。JR東海の柘植康英社長は記者会見で大阪までの延伸について「経営的な体力を強めれば、(開業を)少しでも早められる」と発言したようだ。

いずれにしても、このリニア新幹線軌道工事に同社が、これまでの実績からいって絡んでくるものと見られ、請け負うことになろう。となれば、同社の事業規模は拡大の方向をたどるものとみられる。
 ただ、2015年3月期の業績は振るわない。土木工事の減収や人件費の高騰などのコストアップ要因が加わって、売上高850億円(前期比3.5%減)、経常利益28億円(同9.5%減)、当期純利益15億5000万円(同16.6%減)と減収減益となる見込みである。このため、予想一株当たり利益も61.4円(前期73.7円)にダウンする。ただ、配当は年11円を据え置く意向だ。

とは言っても、今期業績不振は周知の事実。すでに株価的には織り込んだといえる。むしろ、ここからは来期以降の業績に注目すべきだろう。確かに人員不足で受注を受けても、うまく業績向上にはつながらない面はあろうが、中長期的に見れば、こうした問題は収束するのではなかろうか。

折しも、衆議院総選挙で自民党、安倍首相の圧勝となれば、地方創生が再び、目玉の政策としてクローズアップされよう。こうした流れが主流となれば、地方創生関連株として同社株に注目が集まり、株価にも勢いが出てくるのではないか。地方の上場企業として知名度が低いのは否定しないが、狙うのは今しかないと思う。今期の予想一株当たり利益で計算したPERは14.2倍と割安である。また配当利回りも1.26%と高い。こうした点を勘案すると、目先は今期業績の不振を嫌気した投資家の売りが多少残っているため、900円を挟んだボックス相場を形成しようが、中長期的な展望からすると、1000円台乗せから一段高へ向う活躍が期待できると考えられる。

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