インテリジェントウェイブは22年6月期大幅増益着地、23年6月期も大幅増益で連続増配予想

(決算速報)
 インテリジェントウェイブ<4847>(東証プライム)は8月3日の取引時間終了後に22年6月期業績(非連結)を発表した。従来予想を上回る大幅増益で着地した。システム開発や保守が堅調に推移し、クラウドサービスが大幅伸長して黒字化したことも寄与した。そして23年6月期も大幅増益で連続増配予想としている。クラウドサービスが本格化する見込みだ。なお中期経営計画の新たな目標値をローリング方式で公表している。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は急伸した6月の年初来高値圏から一旦反落したが、利益確定売りが一巡して切り返しの動きを強めている。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。

■22年6月期は大幅増益着地、23年6月期も大幅増益で連続増配予想

 22年6月期の業績(非連結、収益認識会計基準適用)は売上高が21年6月期比2.7%増の114億93百万円、営業利益が34.4%増の15億19百万円、経常利益が32.9%増の15億56百万円、当期純利益が25.5%増の10億55百万円だった。配当(7月27日付で期末3円上方修正)は21年6月期比4円増配の17円(期末一括)とした。

 従来予想(売上高120億円、営業利益13億20百万円、経常利益13億60百万円、当期純利益9億40百万円)を上回る大幅増益で着地した。なお収益認識会計基準適用の影響額として、従来方法に比べて売上高が1億67百万円増加、売上原価が45百万円増加、売上総利益、営業利益、税金等調整前四半期純利益がそれぞれ1億22百万円増加している。

 システム開発や保守が堅調に推移し、クラウドサービスが大幅伸長して黒字化したことも寄与した。カテゴリ別売上高は、システム開発が21年6月期比1.6%増の53億57百万円、保守が10.7%増の15億02百万円、当社製品が5.7%増の3億54百万円、クラウドサービスが24.5%増の11億73百万円、ハードウェアが7.1%増の17億55百万円、他社製品が31.2%減の3億50百万円、セキュリティ対策製品が11.8%減の9億98百万円だった。ストック/フロー別売上比率は、フロー売上が54.7%、ストック売上が45.3%だった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高が22億51百万円で営業利益が1億26百万円、第2四半期は売上高が26億36百万円で営業利益が3億52百万円、第3四半期は売上高が29億47百万円で営業利益が4億65百万円、第4四半期は売上高が36億59百万円で営業利益が5億76百万円だった。

 23年6月期業績(非連結)予想は売上高が22年6月期比17.5%増の135億円、営業利益が18.4%増の18億円、経常利益が18.2%増の18億40百万円、当期純利益が21.2%増の12億80百万円としている。配当予想は22年6月期比3円増配の20円(期末一括)としている。

 クラウドサービスが本格化する見込みだ。なおクラウドサービスの22年6月期の受注高は大型案件の複数受注で21年6月期比350.7%増の34億61百万円、期末受注残高は41億41百万円となっている。これらの受注の売上計画は23年6月期20億円、24年6月期25億円としている。

 なお中期経営計画の新たな目標値をローリング方式で公表し、23年6月期の営業利益は従来計画の17億50百万円から今回計画の18億円へ上方修正している。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は急伸した6月の年初来高値圏から一旦反落したが、利益確定売りが一巡して切り返しの動きを強めている。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。8月3日の終値は803円、今期予想PER(会社予想のEPS48円70銭で算出)は約16倍、今期予想配当利回り(会社予想の20円で算出)は約2.5%、前期実績PBR(前期実績のBPS305円87銭で算出)は約2.6倍、そして時価総額は約212億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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