【株式市場特集】新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時感染に関連する防疫関連株にフォーカス

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 今週の当特集は、インバウンド関連株の一本足打法に加え、二本足打法として新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時感染に関連する防疫関連株にフォーカスすることとした。きょう週明けは、前週末14日に急騰しサプライズとなった主力のハイテク株、値がさ株が、その後の7日の米国ダウ工業株30種平均(NYダウ)の403ドル安の急反落で先行き警戒感が強まり、一方で逆に14日に急落したインバウンド株がリバウンドする可能性もあるなか、ワクチン関連株のほか検査キット関連株、厚生労働省の同時流行対策で再脚光のオンライン診療株などに広くサバイバルを期待する2本足打法も、一考余地がありそうだ。

■同時流行で新型コロナも季節性インフルエンザもワクチンに特需

 防疫株では、まず新型コロナウイルスワクチン株がターゲットとなる。モデルナとノバックのワクチンを国内製造や販売する武田薬品工業<4502>(東証プライム)以下、ワクチン原液を提供のJCRファーマ<4552>(東証プライム)、製剤化する明治ホールディングス<2269>(東証プライム)、第一三共<4568>(東証プライム)、ニプロ<8086>(東証プライム)などが浮上する。また厚労省の同時感染対策では、重症者リスクのある患者以外は自宅療養で解熱剤、治療薬を服用することになっており、「タミフル」の中外製薬<4519>(東証プライム)や経口治療薬が年内にも製造販売承認と期待される塩野義製薬<4507>(東証プライム)なども関連する。

 続くのが季節性インフルエンザワクチン株で、コロナワクチンともダブる銘柄もあるが、明治ホールディングス、デンカ<4061>(東証プライム)、三菱ケミカルグループ<4188>(東証プライム)、第一三共などに特需発生が期待される。

■在宅患者向けに抗原検査キット株とオンライン診療株がサバイバル

 新型コロナと季節性インフルエンザの同時検査キットの増産要請を受けたのは、デンカやH.U.グループホールディングス<4544>(東証プライム)と報道されたが、同時流行対策では自宅療養者が自ら感染の有無を判定することになっており、この抗原検査キット関連株が要注目となる。前記のデンカのほかカネカ<4118>(東証プライム)、JSR<4185>(東証プライム)、栄研化学<4549>(東証プライム)、カイノス<4556>(東証スタンダード)、ミズホメディー<4595>(東証スタンダード)、タカラバイオ<4974>(東証プライム)などの再出番である。

 在宅患者のオンライン診療ではイメージワン<2667>(東証スタンダード)、ジェイフロンティア<2934>(東証グロース)、メドレー<4480>(東証グロース)、JMDC<4483>(東証プライム)などが関連し、コールセンター業務のパソナグループ<2168>(東証プライム)、ヒト・コミュニケーションズ・ホールディングス<4433>(東証プライム)、キャリア<6198>(東証グロース)などは、業績見通しにやや難はあるものの浮上展開も想定される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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