【編集長の視点】ファンデリーは最安値水準から急反発、初決算の1Q順調業績を見直し下げ過ぎ訂正買いが再燃

編集長の視点

ファンデリー<3137>(東マ)は、21円高の910円と4日ぶりに急反発して始まり、今年8月4日につけた上場来安値880円から底上げをしている。今年7月31日にIPO(新規株式公開)後の初決算として発表した今3月期第1四半期(1Q)業績が、順調な利益進捗率を示したことを見直し下げ過ぎ訂正買いが再燃している。9月1日からたんぱく質を約39%カットした「ミールタイム焼餃子」を発売、これに関連して9月1日から11月30日まで記念キャンペーンを実施することも、知名度の向上としてサポート材料視されている。

■「栄養士おまかせ定期便」に積極的にシフトしMDF事業が好調

1Q業績は、売り上げ6億5800万円、営業利益1億500万円、経常利益9300万円、純利益6100万円となった。今年6月25日にIPOされ、1Q決算は初作成となり前年同期比較はないが、IPO時予想の今期第2四半期(2Q)累計業績に対する利益進捗率は、53~59%と目安の50%を上回って順調に推移した。

同社は、自社の栄養士がメニュー開発した健康食を医療機関・介護施設に配布した通販カタログ「ミールタイム」、「ミールタイムファーマ」によって周知し、宅配する健康食の宅配事業(MFD事業)を主力事業としているが、同事業で自社の管理栄養士・栄養士が、顧客の疾病、摂取制限数値、嗜好に交わせて食事を選び定期購入できる「栄養士おまかせ定期便」への積極的なシフトを行い、もう一つのマーケティング事業でも、通販カタログでの広告枠の販売が伸び、栄養士のコミュニティサイト「フーディッシュ」の業務受託で複数の案件を獲得したことなどが寄与した。

今期2Q累計・通期業績は、IPO時予想に変更はなく、3月通期業績は、売り上げ29億3900万円(前期比10.1%増)、営業利益4億6800万円(同6.7%増)、経常利益4億5100万円(同3.2%増)、純利益2億7100万円(同4.6%増)と見込んでいる。

なお、「ミールタイム焼餃子」は、味の素冷凍食品と共同開発し、1個当たりのたんぱく質を0.7グラムと通常の焼餃子よりたんぱく質を約39%カット、腎疾患でたんぱく質摂取を制限された顧客向けの利用を目指しており、宅配サービス「ミールタイム」で販売する。

■25日線からは11%超もマイナスかい離し一段の底上げ展開へ

株価は、公開価格765円に対して1546円で初値をつけ、上場来高値1676円と買い進まれたあと、全般相場の波乱推移も波及して下値を探った。25日移動平均線からはなお11%超のマイナスかい離と下げ過ぎを示唆しており、一段の戻りにトライしよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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