東陽テクニカ、JAXA筑波宇宙センターにて「衛星レーザー測距システム」の稼動を開始

■新たなSLR局で高精度の軌道データ取得を支援

 東陽テクニカ<8151>(東証プライム)は4月25日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センターに設置された「つくばSLR局」で、ドイツDiGOS社製の「衛星レーザー測距システム」が2023年4月に稼動を開始したと発表。このシステムは、地上からレーザー光を衛星に照射し、その反射時間を測定することで、衛星との距離を誤差1cm以下の高精度で測定できるもの。このデータは、衛星の軌道決定や地球の形状や変動の評価などに利用される。

 「つくばSLR局」は、JAXAが国際レーザー測距事業(ILRS)に参加し、世界測地座標系の構築や宇宙基盤技術の研究開発に貢献するために設置したもので、2023年4月に正式に運用を開始した。東陽テクニカは、協力会社の加藤電気工業所を通じて、「衛星レーザー測距システム」を納入した。

 「衛星レーザー測距システム」は、DiGOS社が「安価、小型かつシンプル」をコンセプトとして開発した最新のSLRシステム。従来のSLRシステムでは、複雑な光学系を必要としていたが、同システムでは、レーザー送信機と検出器を望遠鏡に直接取り付けることで、小型化と簡素化を実現した。また、既製品を多く採用することで、コストを抑えつつ、低軌道から静止軌道までの衛星を測距可能となる。

 東陽テクニカは、SLR技術をはじめとしたさまざまな測地システムの提供を通して、今後も防災や地球規模の環境問題解決に貢献していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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