花王は業績見通しを減額したが次第高、ベビー用紙おむつの中国自工場生産を終了、投資家の関心は構造改善策に

■今年度600億円の構造改善費用を計上へ

 花王<4452>(東証プライム)は8月4日、横ばいで始まった後次第高となり、取引開始後は5%高に迫る5496円(246円高)まで上げ、戻り高値に進んでいる。3日の15時に発表した2023年度の第2四半期決算は1~6月累計の連結営業利益が前年同期比51%減となるなど各利益とも減益となり、12月通期の予想を減額修正したが、中国でのベビー用紙おむつの自社工場生産の終了などを明らかにした。投資家の関心は構造改革の推進に期待が移っているようだ。

 今12月期の連結業績予想を全体に減額修正し、営業利益は従来予想を50%下回る600億円の見込み(前期比45.5%減)に見直し、親会社の所有者に帰属する当期利益は同53%下回る410億円の見込み(同52.3%減)に見直した。中国市場の現況は「都市封鎖等の終了後、消費は復調の兆しも、前年割れは継続」(説明資料)とし、「ベビー用紙おむつの中国自工場生産の終了に伴う費用として80億円を計上」するなど、当連結会計年度で約600億円の構造改革費用を計上する見通しとした。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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