【編集長の視点】イトクロは反落も2ケタ増益業績を見直して下げ過ぎIPO株買いが再燃余地

編集長の視点

イトクロ<6049>(東マ)は、51円安の1380円と反落して始まっている。同社株は、今年7月30日に公開価格1930円で新規株式公開(IPO)され2010円で初値をつけ上場来高値2080円まで買い進まれたが、IPOに際した資金吸収額がやや大きく、さらに折からの世界同時株安にも巻き込まれて上場来安値1270円まで調整、長大下ヒゲでこの安値を探り底放れを窺い、目先の利益を確定する売り物が先行している。ただ、下値には同社主力の学習塾の口コミサイト「塾ナビ」が業界トップシェアを獲得し、教育メディアでナンバーワンを目指す独自のビジネスモデルや、今10月期業績が、連続2ケタ増益と予想されていることを見直し、下げ過ぎ訂正を期待する直近IPO株買いも交錯している。明11日にIPO後の初決算として、その今10月期の第3四半期(3Q)業績の発表を予定していることも意識されている。

■「塾ナビ」は業界トップに位置し民間教育事業への横展開で業績高成長

同社は、教育業界と金融業界向けに領域特化型ポータルサイトを運営するメディアサービス事業と、同サービスで蓄積した知見を活かしたコンサルティングサービス事業を展開している。メディアサービス事業の主力の「塾ナビ」は、学習塾予備校領域でクライアント企業の詳細情報を口コミにより提供し、口コミ数が累計10万件以上、利用者数が年間930万人以上、問い合わせ件数が月間1万件以上に達して業界トップシェアを獲得し、このほか、民間教育事業で全国の学校選びの口コミサイト「みんなの学校情報」、「家庭教師の比較ネット」など多岐にわたり横展開している。

この口コミサイトは、いずれも閲覧したユーザーがクライアント企業に資料請求した段階で成功報酬を収受する成功報酬型課金システムを特徴としており、サイトの訪問者が、毎期50~60%増で高成長し多数のユーザーに支持され、クライアント企業に多数の送客を実現していることから業績も好調に推移している。今10月期業績は、売り上げ32億4400万円(前期比9.0%増)、経常利益7億9800万円(同20.6%増)、純利益5億1300万円(同19.1%増)と続伸が予想されている。明11日の3Q決算発表で、この好業績を確認することになろう。

今後についても、横展開している民間教育領域では、こども向け習いごと市場は4630億円、学童保育市場は2693億円、家庭教師市場は1070億円などと巨大需要が潜在しており、メディア展開を積極化して一段の業績成長に結び付ける。

■25日線から14%のマイナスかい離と下げ過ぎを示唆し底上げへ再発進

株価は、上場来高値から公開価格を割って調整、上場来安値1270円からいったんこの調整幅の3分の1戻し水準まで底上げしたあと、再度、長大下ヒゲで底値を確認した。なお最高値から33%安、公開価格から28%安、さらに25日移動平均線からも14%超のマイナスかい離と下げ過ぎを示唆しており、再度の底上げに発進、まず公開価格奪回に進もう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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