KDDI・ソフトバンク・楽天モバイルなど181者がNTT法の廃止に反対を表明

■NTT法の見直しに関する181者の意見表明

 2023年12月4日、KDDI<9433>(東証プライム)・ソフトバンク<9434>(東証プライム)・楽天モバイルなどの電気通信事業者や地方自治体など181者は、NTT法の見直しに関する意見表明を行った。NTT法とは、日本電信電話(NTT)<9432>(東証プライム)と東日本電信電話および西日本電信電話(NTT東西)に対して、電電公社由来の資産や設備を継承したことに伴う責務などを規定した法律である。

 この意見表明は、自由民主党の「『日本電信電話株式会社等に関する法律』の在り方に関するプロジェクトチーム」が2023年12月1日にNTT法に関する提言案を議論したことを受けて行われた。提言案では、NTT法の廃止やNTTの完全民営化などが盛り込まれている。

 しかし、電気通信事業者らは、NTT法の廃止には反対し、慎重な政策議論を行うことを要望している。その理由として、以下の三点を挙げている。

 第一に、NTT法は、通信市場の公正競争ルールを規定した電気通信事業法と組み合わせて、わが国の通信市場の発展を支えてきた制度であるということである。NTT法が廃止された場合、NTTとNTT東西の優位性が強まり、公正な競争環境が阻害される恐れがある。これは、利用者料金の高止まりやイノベーションの停滞など、国民の利益を損なうことになる。

 第二に、NTT法は、競争でカバーできないエリアについては、NTTがラストリゾートの役割を担うことを求めている制度であるということである。NTT法が廃止された場合、NTTが当該公益的な責務を負わなくなる可能性がある。これは、地域間のデジタル格差や災害時の安全確保などに影響を及ぼすことになる。

 第三に、NTT法は、地域事業者の存在を保障する制度であるということである。NTT法が廃止された場合、地域事業者がNTTとの競争に耐えられなくなり、排除される恐れがある。これは、情報化、防災、生活情報などの地域情報発信機能が失われ、地域サービスが衰退することになる。

 以上のように、電気通信事業者らは、NTT法の廃止には強く反対し、電気通信事業法とNTT法を通信制度の両輪とする前提の下での制度設計を求めている。これは、さらなる国民生活の向上や経済の活性化、国際競争力の強化、デジタル田園都市国家構想の実現などに向けて、情報通信インフラの健全な発展や事業者間の公正な競争環境を確保するために必要なことだと考えている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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