西松建設は計測用装置の自動運転化を実現、山岳トンネル工事における建設機械の自動化に着手

 西松建設<1820>(東証プライム)は13日、株式会社アラヤ(東京都千代田区)と共同で、計測用装置『Tunnel RemOS-Meas.(トンネルリモスメジャー)』※1の自動運転化を実現したと発表。

 同社では山岳トンネル施工の切羽作業の無人化を実現すべく、各種建設機械の遠隔化・自動化技術『Tunnel RemOS(トンネルリモス)』の構築を進めており、これまでに開発した遠隔操作技術をベースにして、AIやSLAM※2等の制御により自動で建設機械を稼働させる技術の開発にも着手している。

 今回開発した自動運転化技術は、装置に搭載されたLiDAR※3やカメラで取得したデータを基にして、装置の自己位置推定や障害物回避を行うものである。これにより、駐機場所から切羽までの装置の移動が自動化され、労働生産性の向上が見込まれる。また、今後は同開発の知見を他の建設機械の自動化にも活用することで、切羽作業の無人化の早期実現が期待される。

■用語開設

※1 カメラによる切羽写真の撮影やスキャナによる出来形計測といった切羽近傍における計測作業を遠隔化するために、西松建設株式会社とジオマシンエンジニアリング株式会社が開発した装置である。
※2 SLAM(Simultaneous Localization And Mapping):距離センサやカメラで取得したデータを基にして、自身の位置の推定(Localization)と地図の作成(Mapping)を同時に(Simultaneous)行う技術である。配膳ロボットや掃除ロボット等に用いられる。
※3 LiDAR(Light Detection And Ranging):レーザー光を照射し、物体に当たって跳ね返ってくるまでの時間を基にして、物体との距離、方向、性質等を測定する技術である。自動運転等に用いられる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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