【木村隆のマーケット&銘柄観察】ミネベアは今期2回目の増額、中期計画も前倒しで達成へ

木村隆のマーケット&銘柄観察

ミネベア<6479>(東1)の好業績見直しの動きが活発化している。チャートは短中長期線がそろって上値を指向するもっとも強いパターン。証券会社がレーティング最上位継続、目標価格の引き上げを打ち出すなど、アナリスト筋の評価も高まっている。今の勢いを継続の可能性が強い。

同社はパソコンを中心とした情報通信機器や家電製品、自動車の制御モーターなどに使用される小型ボールベアリングで世界シェア60%のトップメーカー。ハードディスクドライブ(HDD)で使用されるアクチュエータの支点部分に使用されるピボットアッセンブリーも世界トップシェア(70%。シェアはいずれも同社推計)。このほかファンモーターなど各種モーター、LEDバックライト、計測機器なども手掛ける。

今2015年3月期は液晶用バックライトの大幅な売上の増加と、ボールベアリング、モーター等の売上も好調が予想される。主力製品であるボールベアリングが世界的な需要の増加に合わせて、引き続き自動車業界・情報通信機器関連業界等への積極的な拡販と新製品の投入を進めている。

液晶用バックライトは、ハイエンドスマートフォン向けの超薄型導光板等の高付加価値製品の供給力増強に努め、計測機器についても、センサーとしての機能を活用した新製品の開発と自動車市場向け製品の拡販を進めている。

今2015年3月期の営業利益は2回目の増額に進み、今のところ500億円(前期比55%増)の予想。2017年3月期を最終年度に、営業利益500億円の目標数字を掲げているが、これは今期にも達成の可能性が強い。新たな中期事業計画の策定が注目される。(木村隆:日本証券新聞取締役編集局長を経て株式評論家)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る