ヒーハイストは25年3月期黒字予想

(決算速報)
 ヒーハイスト<6433>(東証スタンダード)は5月15日の取引時間終了後に24年3月期連結業績を発表した。主力の直動機器は増収だったが、精密部品加工とユニット製品の売上が減少したため全体として減収となり、設備増強に伴う減価償却費の増加、原材料価格や物流費などの高止まりにより各利益は赤字だった。25年3月期は需要回復や生産増強などにより増収・黒字予想としている。中長期的には直動機器の需要拡大が予想される。積極的な事業展開で収益回復基調を期待したい。株価は安値圏だが、1倍割れの低PBRも支援材料であり、下値固め完了して出直りを期待したい。

■24年3月期は減収・赤字、25年3月期は増収・黒字予想

 24年3月期の連結業績は、売上高が23年3月期比4.3%減の23億10百万円、営業利益が1億58百万円の損失(23年3月期は5百万円の損失)、経常利益が1億56百万円の損失(同3百万円の利益)、親会社株主帰属当期純利益が2億74百万円の損失(同2百万円の損失)だった。配当は23年3月期と同額の1円(期末一括=普通配当0円+記念配当1円)とした。

 主力の直動機器は増収だったが、精密部品加工とユニット製品の売上が減少したため全体として減収となり、設備増強に伴う減価償却費の増加、原材料価格や物流費などの高止まりにより各利益は赤字だった。なお繰延税金資産を取り崩し、法人税等調整額に1億13百万円を計上した。

 部門別売上高は、直動機器が生産力強化やタイムリーな納品対応により4.3%増の15億91百万円、精密部品加工がレース用部品の減少で21.4%減の5億29百万円、ユニット製品が設備投資関連の需要回復遅れで11.7%減の1億88百万円だった。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が5億07百万円で営業利益が64百万円の損失、第2四半期は売上高が6億19百万円で営業利益が32百万円の損失、第3四半期は売上高が6億43百万円で営業利益が3百万円の損失、第4四半期は売上高が5億41百万円で営業利益が59百万円の損失だった。

 25年3月期の連結業績予想は、売上高が24年3月期比6.2%増の24億52百万円、営業利益が23百万円(24年3月期は1億58百万円の損失)、経常利益が16百万円(同1億56百万円の損失)、そして親会社株主帰属当期純利益が12百万円(同2億74百万円の損失)としている。配当予想部については24年3月期と同額の1円(期末一括、普通配当)としている。予想配当性向は48.2%となる。

 需要回復や生産増強などにより増収・黒字予想としている。中長期的には直動機器の需要拡大が予想される。積極的な事業展開で収益回復基調を期待したい。

■株価は下値固め完了

 株価は安値圏だが、1倍割れの低PBRも支援材料であり、下値固め完了して出直りを期待したい。5月16日の終値は252円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS2円07銭で算出)は約122倍、今期予想配当利回り(会社予想の1円で算出)は約0.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS475円44銭で算出)は約0.5倍、そして時価総額は約16億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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