ネオジャパン、3Q累計大幅増収増益、クラウドサービスが牽引し通期業績・配当予想を上方修正

(決算速報)
 ネオジャパン<3921>(東証プライム)は12月11日に26年1月期第3四半期累計連結業績を発表した。ソフトウェア事業のクラウドサービスが牽引して大幅増収増益だった。そして通期の業績・配当予想を上方修正した。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は第3四半期決算発表に対してネガティブ反応の形となったが、目先的な売り一巡して戻りを試す展開を期待したい。

■26年1月期3Q累計大幅増収増益で通期業績・配当予想を上方修正

 26年1月期第3四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比15.2%増の60億88百万円、営業利益が36.7%増の18億85百万円、経常利益が35.1%増の19億67百万円、親会社株主帰属四半期純利益が37.5%増の13億52百万円だった。ソフトウェア事業のクラウドサービスが牽引して大幅増収増益だった。

 ソフトウェア事業(海外事業に含めていた子会社DELCUIの業績を当期よりソフトウェア事業に含む)は、売上高が前年同期比22.5%増の45億97百万円、営業利益(セグメント間取引消去前)が36.0%増の18億97百万円だった。売上高の内訳は、主力のクラウドサービスが31.0%増の31億93百万円、プロダクトが1.7%増の12億77百万円、技術開発が114.5%増の1億25百万円だった。

 クラウドサービスの売上高の内訳は、グループウェアdesknet‘s NEOクラウドが30.1%増の26億60百万円、ノーコード業務アプリ作成ツールAppSuiteクラウドが63.5%増の2億84百万円、ビジネスチャットChatLuckクラウドが16.2%増の70百万円、その他月額売上が2.8%増の1億38百万円、その他役務作業等が76.7%増の39百万円だった。24年9月以降の価格改定やセットプランなどの効果も寄与して大幅伸長した。

 26年1月期第3四半期末時点のグループウェアdesknet‘s NEOのプロダクト累計販売実績数は前年同期比2.2%増の464.0万ユーザー、クラウドユーザー数は3.2%増の55.4万ユーザー、ノーコード業務アプリ作成ツールAppSuiteのプロダクト累計販売実績数は12.6%増の43.9万ユーザー、クラウドユーザー数は44.4%増の10.4万ユーザーとなった。

 システム開発サービス事業(子会社のPro-SPIRE)は売上高が4.2%減の14億58百万円、営業利益が13.0%増の51百万円だった。売上面は既存取引先のプロジェクト規模縮小の影響で減収だが、利益面は外注費の削減により増益だった。海外事業は売上高が116.8%増の52百万円で営業利益が61百万円の損失(前年同期は62百万円の損失)だった。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が19億96百万円で営業利益が6億44百万円、第2四半期は売上高が19億77百万円で営業利益が6億06百万円、第3四半期は売上高が21億14百万円で営業利益が6億35百万円だった。

 通期連結業績予想については25年12月11日付で上方修正し、売上高が前期比13.2%増の82億19百万円、営業利益が24.6%増の24億31百万円、経常利益が23.6%増の25億33百万円、親会社株主帰属当期純利益が23.5%増の17億46百万円としている。配当予想についても25年12月11日付で期末8円上方修正し、前期比10円増配の50円(第2四半期末21円、期末29円)としている。予想配当性向は40.1%となる。

 前回予想(売上高80億48百万円、営業利益21億06百万円、経常利益21億66百万円、親会社株主帰属当期純利益14億62百万円)に対して、売上高を1億70百万円、営業利益を3億25百万円、経常利益を3億66百万円、親会社株主帰属当期純利益を2億84百万円それぞれ上方修正した。ソフトウェア事業におけるクラウドサービス値上げ効果が想定以上となる見込みだ。修正後の通期予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高74%、営業利益78%、経常利益78%、親会社株主帰属当期純利益77%となる。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は戻り試す

 株価は第3四半期決算発表に対してネガティブ反応の形となったが、目先的な売り一巡して戻りを試す展開を期待したい。12月11日の終値は1817円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS124円71銭で算出)は約15倍、今期予想配当利回り(会社予想の50円で算出)は約2.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS450円67銭で算出)は約4.0倍、そして時価総額は約256億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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