Delta-Fly Pharma、膵臓がん治療薬候補DFP-17729の臨床試験結果発表、長期治療で有望な結果

■臨床試験中間解析で生存期間延長効果示唆

 Delta-Fly Pharma<4598>(東証グロース)は6月19日、末期の膵臓がん患者を対象に実施したDFP-17729の臨床第1/2相試験の結果を発表した。試験は日本国内6施設で行われ、がんの微小環境を中和し、がんの増殖を抑えるDFP-17729とTS-1またはゲムシタビン(Gem)との併用治療の効果を検証した。その結果、被験薬群と対照群(TS-1またはGem単独治療)間では有意差が認められなかったが、層別解析の結果、特定条件下で被験薬群の生存期間の中央値(mOS)が延びることが確認された。

 具体的には、膵臓がん患者の3次以降の治療、TS-1との併用治療、及びDFP-17729の長期間治療(6週間以上)において、被験薬群のmOSが9.0ヶ月、対照群のmOSが6.1ヶ月となり、両群の間に差が見られた。また、媒介効果分析により、DFP-17729治療に伴う尿のpH値の変化が生存期間の延長に寄与していることも明らかとなった。これらの結果は、欧州臨床腫瘍学会消化器癌分科会(ESMO-GI)および日本膵臓学会で発表される予定である。

 さらに、DFP-17729に関する特許出願が日本特許庁に提出され、特許協力条約(PCT)に基づく国際出願国への優先権も主張された。今後、次試験の進め方について、独立行政法人医薬医療機器総合機構(PMDA)との相談が開始されている。同社は、本件が業績に与える影響はないとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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