今や投資家にとって重大リスクは組織内人材である=犬丸正寛の相場格言

■今や投資家にとって重大リスクは組織内人材である

建築物手抜き偽装、食品毒物混入、不正経理、重要データ流出、エレベータ故意停止、病院内不正、名門球団選手や大相撲の賭博問題、お役人の賄賂汚職、果ては警察官の犯罪など大組織内での犯罪が目を引く。新聞に載らない日はないほどだ。もちろん、以前よりこうした犯罪が皆無だったわけではないが、ここ10年で急激に増えている印象だ。

終身雇用制のもとでは、会社と従業員との一体感があり従業員の会社への忠誠心は高かったし、まっとうに勤務して定年を迎えればかなりの退職金がもらえるご褒美もあった。グローバル化時代に突入、激しいビジネス競争に晒されてきたことで、組織内でいろいろな不満が鬱積しているようだ。

かつては、多くの人材を抱えている企業ほど優良銘柄として投資家からの高い評価だったが、今や、従業員が多いだけではむしろリスク材料として見られるようになっている。一人の従業員の不満行動が株価を急落させ、会社の存続さえ危うくする時代となっている。この点、新興系企業には少人数ゆえヤリがいがあるようだ。昔から、『本社ビルを建てたら一旦はウリ』と言われてきたが、これからは特に長期投資には社内雰囲気も大切なチエック要因となりそうだ。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る