【特集】SOX、長期金利上昇関連株をメーンに地政学リスク関連株に注目

特集

 「掉尾の一振」に第2ラウンド、第3ラウンドがあるとしたら、ターゲットは、前週末は反落したが、なお高値水準にある米国のSOX関連株と長期金利上昇関連株をメーンに、万が一北朝鮮が暴発したときに備える地政学リスク関連株である。買い出遅れた投資家の買い出動や売り方の買い戻しも予想され、仕掛け好機と期待したい。=参考記事

■なお高値水準のSOX関連株とリスクオンの長期金利上昇関連株がメーン

 SOX関連株は、上場来高値を更新した東京エレクトロン<8035>(東1)や13日に日経平均株価への寄与度が大きかった信越化学工業<4063>(東1)TDK<6762>(東1)アドバンテスト<6857>(東1)京セラ<6971>(東1)などの主力株が中心になり、この高人気が関連株買いの加速要因となることが想定される。ということは、関連株は出遅れ株探し、出遅れ株買いと伝播することが有力となる。PER評価が市場平均を下回る関連株をコード番号順にあげるとRS Technologies<3445>(東1)JSR<4185>(東1)岡本工作機械製作所<6125>(東2)野村マイクロ・サイエンス<6254>(JQS)芝浦メカトロニクス<6590>(東1)アルバック<6728>(東1)アオイ電子<6832>(東2)日本電子材料<6855>(東1)アバールデータ<6918>(JQS)などとなる。配当利回りも野村マイクロの3.28%を筆頭に市場平均を上回る2%台となる銘柄も数多く、より出遅れ感を強めている。

 長期金利上昇関連株は、前週末に年初来高値を更新した三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>(東1)三井住友フィナンシャルグループ<8316>(東1)などのメガバンクが、究極の出遅れ株となるが、地銀株が強含む展開も想定される。地銀株のなかにはPERが1ケタ台、PBRが0.1倍の評価にとどまっている銘柄も多く、これも浮上しそうだ。低PER10銘柄を上げると2倍台のふくおかフィナンシャルグループ<8354>(東1)のほか、千葉興業銀行<8337>(東1)高知銀行<8416>(東1)宮崎銀行<8393>(東1)西日本フィナンシャルホールディングス<7189>(東1)広島銀行<8379>(東1)東京きらぼしフィナンシャルグループ<7173>(東1)フィデアホールディングス<8713>(東1)山口フィナンシャルグループ<8418>(東1)富山第一銀行<7184>(東1)などと続く。このうちフィデアホールディングスのように今3月期業績を中間業績、通期業績とも相次いで上方修正したケースもあり、業績上ぶれ期待も高めそうだ。

■年末年始の万が一の不測事態に備え地政学リスク関連株にも保険買い

 一方、地政学リスク関連株は、北朝鮮の金正恩労働党委員長が、トランプ大統領にクリスマスプレゼントを強要するなど、米国・北朝鮮の非核化交渉がトランプ政権に唯一残る不透明材料として潜在しており、万が一の暴発、不測事態を懸念する保険買いが続いている。防護服のアゼアス<3161>(東2)、発煙筒の細谷火工<4274>(JQS)、小銃の豊和工業<6203>(東1)、機雷の石川製作所<6208>(東1)、防衛機器の東京計器<7721>(東1)などが定番銘柄であり、年末年始の冷や水トラブルに備えたい。

【関連記事情報】
【どう見るこの相場】「掉尾の一振」は1日限定か?それとも第2・第3ラウンドがあるか?

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■価格改定効果に加え9月以降の値上げで業績上乗せが期待される銘柄  今週の当コラムは、9月に価格改…
  2. ■9月1日に値上げラッシュの食品株は日銀バトルで小緩んでも株高持続性  まさに「パウエル・プット」…
  3. ■メガバンク株は業績修正や自己株取得が焦点、再編思惑も視野  銀行株やコメ関連株は盆休み明けの注目…
  4. ■日経平均史上最高値更新、夏枯れ懸念を払拭  前週末15日のマーケットは、お盆を象徴するかのように…
  5. 【ダブルセット・フルセット銘柄、夏休み明けも底堅さに期待】 ■上方修正・増配・株式分割の好材料銘柄…
  6. ■上方修正・下方修正問わず買い集まる異例の展開  3連休入りした9日の成田空港では、夏休みを海外で…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る