東京メトロは安値更新だが抽選に漏れた投資家による買い増える余地

■一時1605円(97円安)まで下押すが公開価格1200円は大きく上回る

 上場3日目となった東京メトロ(東京地下鉄)<9023>(東証プライム)は10月25日、1685円(17円安)を上値に売買交錯となり、一時1605円(97円安)まで下押して前引けは1617円(85円安)となり、安値を更新した。後場は13時にかけて1615円前後で小動きとなっている。公開価格は1200円、初値は1630円。2日目の前場には一時1780円まで上げていた。

 下げた要因としては、2日目の取引時間中に、英国株の株価指数算出で知られるFTSERussell社がFTSEグローバル株式指数シリーズへの「早期採用」に関する基準を満たしていないと発表したと伝えられ潮目が変わったとされているが、この発表では流通時価総額などを次の四半期で再審査するとしたもようだ。

 株式式市場関係者によると、初値の1630円を割ったあたりで売りが増えた模様だが、公開価格1200円を大きく上回っているため、いわゆる投げ売りに発展する様子は見られないようだ。同社株は「公共株」で、投資家の多くは株主優待の乗車券や配当利回りに魅力を感じて投資した傾向があるもよう。いったん下押したことで、IPO(新規公開)の段階で抽選に漏れた投資家による買いが増える可能性は大きいとの見方が出ている。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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