住友重機械と大阪大学、陽子線FLASH照射で画期的な成果!がん治療の未来を変える可能性

■世界初!常酸素濃度下での陽子線FLASH照射で細胞生存率が向上

 住友重機械工業<6302>(東証プライム)の佐々井健蔵主任技師と大阪大学大学院医学系研究科放射線治療学講座の小川和彦教授らの研究グループは10月29日、陽子線FLASH照射による細胞保護効果の観測に世界で初めて成功したと発表。これまで常酸素濃度環境下での陽子線による超短時間照射では、細胞生存率の増加は観測されていなかった。

 研究グループは、西条アプリケーション開発センターに設置された超電導AVFサイクロトロン加速器を用いて実験を実施した。その結果、線量率250Gy/sかつ線量20Gy以上の条件下で、細胞群の生存率増加を観測することに成功した。これは陽子線FLASH照射における世界初の成果である。

 同研究成果により、陽子線FLASH照射の保護効果メカニズムの解明が進み、より効果的ながん治療法の開発につながることが期待される。陽子線の高い線量集中性と正常組織へのダメージ軽減効果を組み合わせることで、治療効果の向上と副作用の低減が可能となる。同研究は2024年10月1日付の科学誌「Anticancer Research」に掲載された。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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