テクマトリックスの第2四半期は国内のIT投資改善で大幅増収増益

■医療クラウドサービス「NOBORI」の好調な引き合いは継続しており、大型案件の受注にも成功

 30日引け後に発表されたテクマトリックス<3762>(東1)の第2四半期は、国内のIT投資が改善していることで大幅増収増益となった。

 第2四半期連結業績は、売上高101億38百万円(前年同期比17.8%増)、営業利益5億16百万円(同47.3%増)、経常利益5億18百万円(同51.0%増)、純利益2億96百万円(同40.2%増)であった。

 事業環境としては、国内ではIT投資にかなりの改善傾向が見られている。特にサイバー攻撃に対する防衛力強化やマイナンバー制度に関連するITインフラ投資が牽引する形で、官公庁におけるITの需要は旺盛である。また、企業のIT投資の方向性は、設備の「所有」からサービスの「利用」へと加速度的に変化していて、クラウドサービスの利用拡大が続いている。

 そのような状況の中で、昨年8月に創立30周年を迎えたことを機に、「次の30年に迎えた土台固めと方向付けを目的に中期経営計画「TXM3.0」を発表している。戦略としては、クラウド関連事業の戦略的・加速度的推進、セキュリティ&セイフティの追及を掲げている。

 事業戦略は的確であることから、情報基盤事業、アプリケーション・サービス事業ともに増収増益を達成している。情報基盤事業は過去最高の売上を達成している。アプリケーション・サービス事業も営業利益が黒字化している。中でも、注目されている医療クラウドサービス「NOBORI」の好調な引き合いは継続しており、大型案件の受注にも成功している。今後、このクラウドサービスが利益面で大きく貢献してくるものと思われる。

 同社のサービスはストック型の比率が高くなってきていることから、業績が安定していることに特徴がある。

 今期通期連結業績予想は、増収増益で、14年3月期の過去最高の最終利益7億93百万円を上回る見込みであることから、最高益更新を予想している。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る