【どう見るこの相場】NYダウは「3分の2戻し」達成、ロシア売りで金利上げ遠のく

どう見るこの相場

■円安進み125~130円ならトヨタの1万円相場の期待も膨らむ

<Q>NYダウも日経平均も、これまでの下げがウソのような急反発だ。

<A>とくに、NYダウは去る、15日の場中安値1万7067ドルから18日には1万7778ドルまで3日間で約710ドル急伸した。12月5日の最高値1万7991ドルからの下げ幅924ドルに対し「3分の2」戻しを達成した。日経平均も戻しているが、NYダウ高がなかったら日経平均の独自高はなかっただろう。

<Q>NYダウの急反発は何故か。

<A>基本的にアメリカの景気と企業々績の良好なことがある。NYダウベースの1株利益は1080ドル前後の高水準にある。原油安→ロシア・ルーブル売り→アメリカ景気への影響、ということでNYダウは下げたが、ロシア売りはひとまず一巡したことがある。しかも、ロシア売りでアメリカの利上げは当面はない、という展開となった。

<Q>NYダウの最高値更新はあるか。

<A>NYダウは一方方向に動く習性があるので今の勢いなら高値更新も予想される。ただ、欧州の金融不安が1度では終わらなかったようにロシアの不安も再び頭をもたげる可能性はあるだろう。高値を更新しても2万ドルを狙う展開にはならないだろう。

<Q>日本は。

<A>原油安は安倍政権に対しビッグプレゼントといえる。アベノミクス第3章に本腰が入り、相場もアベノミクス第3章を買う展開といえる。ただ、「円安」が進むのかどうかが足元でのポイントだろう。これまで日本経済にとって円安はマイナス面が強くなっていたため政権にとって円安是正の雰囲気もみられたが、原油安によって円安を容認する可能性もある。121円を上回るような円安に進むかどうかがポイントだろう。125~130円という円安ならトヨタ自動車の1万円相場の期待も膨らみ円安関連が人気となるだろう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AI機能強化でさらに便利に!Siriの進化とChatGPT統合で作業効率向上  Appleは3月…
  2. ■ChatGPT Enterpriseを活用し、業務効率化と新たな価値創造を推進  ふくおかフィナ…
  3. ■2024年度の美容室倒産件数、前年を大幅に上回る197件  帝国データバンクの調査によると、20…
2025年4月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

ピックアップ記事

  1. ■スタンレー電気など年初来安値銘柄の業績見通しに焦点  日経平均株価が4月に大幅下落する中、年初来…
  2. ■トランプ劇場、急転換の舞台裏!米中摩擦、FRB人事…予測不能な変幻自在  「クルマは急に止まれな…
  3. ■5大商社決算発表を前に高まる投資家の期待感  世界三大投資家の一人ウォーレン・バフェットが日本の…
  4. ■「市場の反乱」の一段落で「市場の勝利」を期待しバフェット流に商社株にバリュー株投資も一考余地  …
  5. ■株価55%高もまだ割安!?記念優待利回り10%超の注目株  10日には米国の関税発動停止を受け、…
  6. ■一喜一憂の投資家心理、トランプ関税「一時停止」の罠  まずフェイクニュースかと目と耳を疑った。次…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る