【狙い場・買い場】センコーは中期700円見込める、人気株・岩谷産業関連でも注目

狙い場・買い場

センコー<9069>(東1・売買単位1000株)は好業績、低PER、低PBRを背景に年初来高値を更新中。この強い動きは当面、続きそうで、目先ひと回転が狙えそうだ。積極的に拾いたい。

同社は総合物流の大手で、住宅の積水化学や化学メーカーの旭化成などが大口荷主として取り扱っており、物流部門の売上高構成比は72%(残りは商事・貿易部門27%、その他部門1%)を占めている。この物流部門が好調だ。2014年5月にコカ・コーラウエストの九州エリアの物流業務を引き売れ、さらに同年10月には岩谷産業の物流子会社からも一般貨物と通関事業を取得した。

また、2014年6月に北海道で農産物の物流を手掛ける三協物流荷役、三協ロジスティクスを、同年10月に国内有数の定温(冷凍・冷蔵)物流事業者であるランテックを子会社化した。

こうした事業の拡大に同時に配送業務の効率化、料金改定交渉が進捗していることから収益力がアップ。2015年3月期は売上高4000億円(前期比19.8%増)、営業利益143億円(同18.0%増)、経常利益135億円(同19.4%増)、当期純利益76億円(同16.9%増)と2ケタ台の増収増益を確保する見込みであり、利益は過去最高益を更新する。予想一株当たり利益は58.4円で、これで計算したPERは9.9倍。同業大手の日本通運のPER20倍、ヤマトホールディングスの同26倍、山九の同13倍、丸運の同18倍に比べて、割安といわざるを得ない。ちなみに一株当たり純資産564円に基づくPBRは1倍前後と、この面からも時価近辺は割安と判断せざるを得ない。

チャート的にも約2年間、形成してきた430円~570円のボックス相場が終焉。2013年5月に付けた高値579円を突破し、新たなステージに向けて高値圏での展開を模索しはじめている。加えて、信用買い残高はピークから約6割減の水準にあり、シコリ解消による売り圧力は薄い。上値を圧迫することはなさそうである。以上の事を勘案すると、目先的に600円台乗せからひと回転が期待できよう。中期的に700円もあり得ると判断したい。(志木克己)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京・愛知・兵庫で屋外広告も掲出、号外や無料バッティング企画も実施  Major League …
  2. ■新生児対象の臨床試験で抗炎症作用と菌叢改善を実証  森永乳業<2264>(東証プライム)は7月2…
  3. ■「日本栄養・食糧学会大会」で研究成果発表、科学的根拠を提示  味の素<2802>(東証プライム)…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東証市場、主力株急落と中小型株逆行高で投資戦略二極化  証市場は9月19日に主力株の急落と中小型…
  2. どう見るこの相場
    ■プライム市場の需給悪化を警戒し、個人投資家は新興市場へ資金を逃避  「桐一葉 落ちて天下の秋を知…
  3. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  4. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  5. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  6. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る