スターシーズ、JEISと蓄電所開発で提携、ロベステック製ESS採用し分散型電力ビジネスへ布石

■2027年度までに50カ所・100MW規模の蓄電プロジェクト始動

 スターシーズ<3083>(東証スタンダード)は7月10日、日本エネルギー総合システム(JEIS、香川県高松市)との間で、系統用蓄電所の開発に関する業務提携契約を締結すると発表した。JEISは用地の選定から設置、運用保守まで一貫対応可能な事業体制を持ち、スターシーズは再生可能エネルギーの普及と電力系統の安定化を目指し、同社と連携する。背景には、カーボンニュートラル実現に向けた電力の「調整力」確保という社会的要請がある。

 同提携に基づき、スターシーズが保有する系統用蓄電所に対し、JEISが開発・建設(EPC)および保守・管理(O&M)を担う。2027年度までに50カ所、計100MW(400MWh相当)の出力を持つ蓄電所の開発を目指す。また、同プロジェクトでは、6月に提携した世界的蓄電池メーカーであるロベステック社のESS(エネルギー貯蔵システム)も採用予定である。同社はブルームバーグNEFから「Tier1」メーカーとして認定されている。

 スターシーズは、今後3年間で75億円の売上を見込むとともに、バーチャルパワープラント(VPP)構想や次世代型電力取引市場への対応も視野に入れている。分散型・デジタル化が進む電力業界の変化に柔軟に対応し、事業の多角化と成長を狙う。今回の業務提携に関する業績への影響は現時点で未算定だが、今後重要な変化が見込まれる場合には適宜開示を行う予定である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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