日清食品が慶應大と実証、運動が心理的不安を軽減、Apple Watch活用し心の健康向上へ

■約250名の社員にApple Watchを貸与し4カ月間調査

 日清食品ホールディングス<2897>(東証プライム)は7月28日、慶應義塾大学医学部スポーツ医学総合センターと共同で、運動が心理的不安を軽減する効果を実証したと発表した。社員約250名にApple Watchを貸与し、心電図データや運動量を4カ月間にわたり収集・分析した結果、運動量の目標を達成した週が多い社員ほど心理的不安が軽減する傾向が確認された。今回の知見は、社員のWell-being向上施策に活用される予定である。

 同社と慶應大学は2022年度から「プレゼンティーイズム(症状を抱えながらの勤務)」の可視化に関する共同研究を進めてきた。2023年度には自律神経活動と生産性の関連を、今回の研究では運動が「心理的不安」「うつ傾向」「自律神経活動」「プレゼンティーイズム値」に与える影響を明らかにした。特に45歳以上で心理的不安の軽減効果が強く、状態不安・特性不安のいずれにおいても改善が認められた。

 この研究では、心拍変動の記録や運動量の管理をウェアラブルデバイス1つで完結できる点が、今後のIoT技術による健康経営の実用化に向けて有効な事例とされた。日清食品グループでは、創業者の理念「美健賢食」に基づき、2018年に「健康経営宣言」を策定。社員の心身の健康と高い業務パフォーマンスの両立を目指し、今後も働きやすい環境整備を推進する方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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