アイフリークモバイル、26年3月期1Q黒字転換で収益改善基調、DX事業の損益改善が利益押し上げ

 アイフリークモバイル<3845>(東証スタンダード)は8月14日に26年3月期第1四半期業績(非連結)を発表した。前期第3四半期より非連結決算に移行したため前年同期の連結業績との比較で見ると、売上面は減収だが、利益面はDX事業の損益改善が牽引して黒字転換した。通期予想は据え置いて赤字予想としているが、第1四半期が黒字転換したことを勘案すればやや保守的だろう。積極的な事業展開で収益改善基調を期待したい。株価は急伸して年初来高値更新の展開だ。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。

■26年3月期1Q黒字転換と順調、収益改善基調

 26年3月期第1四半期の業績(非連結)は売上高が4億91百万円、営業利益が7百万円、経常利益が7百万円、四半期純利益が7百万円だった。前期第3四半期より非連結決算に移行したため、前年同期の連結業績(売上高6億30百万円、営業利益19百万円の損失、経常利益15百万円の損失、親会社株主帰属四半期純利益15百万円の損失)との比較で見ると、売上面は減収だが、利益面はDX事業の損益改善が牽引して黒字転換した。

 コンテンツ事業は売上高が6百万円、営業利益(全社費用等調整前)が5百万円の損失だった。前年同期の連結ベースの売上高は28百万円、営業利益は7百万円の損失だった。経営資源を成長分野へ集中させる戦略的判断で「森のえほん館」サービスを終了(25年月末)する一方で、これまでユーザー利便性を考慮して広告を控えていたアプリにも段階的に広告を導入するなど、サービス移行期における一時的な費用や先行投資が影響した。

 DX事業は売上高が4億84百万円で、セグメント利益が72百万円だった。前年同期の連結ベースの売上高は6億02百万円、営業利益は49百万円だった。25年4月より組織の一本化を実施して機動的な営業推進体制を構築したほか、新体制の下で生成AIなどの専門領域に特化した人材を育成しながら、継続的な商流も見直しや単価交渉を実施した。

 通期の業績(非連結)予想は据え置いて、売上高が前期比9.4%減の18億16百万円、営業利益が60百万円の損失(前期は61百万円の損失)、経常利益が63百万円の損失(同50百万円の損失)、当期純利益が63百万円の損失(同1億10百万円の損失)としている。

 コンテンツ事業では、知育アプリ開発・施策に注力して売上の底上げを図るほか、絵本制作・活用およびAIを活用した絵本事業によるBtoB販路拡大などを推進する。DX事業では、生成AI、データサイエンス、クラウドコンピューティングなど専門領域に特化したエンジニアの育成を進めながら、商流改善や高単価案件獲得を推進する。通期予想は据え置いて赤字予想としているが、第1四半期が黒字転換したことを勘案すればやや保守的だろう。積極的な事業展開で収益改善基調を期待したい。

■株価は急伸して年初来高値更新の展開

 株価は急伸して年初来高値更新の展開だ。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。8月14日の終値は141円、前期実績PBR(前期実績のBPS40円08銭で算出)は約3.5倍、そして時価総額は約30億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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