【株式市場】日経平均株価は4万3378円と史上最高値更新、円安とGDP堅調で輸出・金融株に買い

■米PPI発表を契機に海外投資家が大型株買い、TOPIXもそろって最高値

 日経平均株価は8月15日、前日比729円05銭高の4万3378円31銭となり、2日ぶりに史上最高値を更新した。米7月生産者物価指数(PPI)の発表を受けた円安・ドル高が輸出関連株の買い材料となり、自動車や機械を中心に上昇が広がった。内閣府が公表した2025年4~6月期GDP速報値が堅調だったことも投資家心理を下支えした。東証株価指数(TOPIX)も49.73ポイント高の3107.68と、そろって過去最高値を更新した。

 午前の取引は寄り付きから200円超高で始まり、4万3000円近辺で一時伸び悩んだが、11時頃から再び買いが強まり、前引けには同水準を回復した。後場は4万3000円台を維持しつつ上げ幅を拡大し、終盤には4万3400円台に乗せる場面もあった。前日の625円安を帳消しにし、高値圏で引けた。

 業種別では銀行、非鉄金属、保険などが大幅高となり、東証33業種中30業種が上昇した。特に三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>(東証プライム)、三井住友フィナンシャルグループ<8316>(東証プライム)、みずほフィナンシャルグループ<8411>(東証プライム)のメガバンク3行が米長期金利上昇や利上げ観測を背景に上昇率上位を占めた。一方、業績下方修正と期末配当見通しの取り下げを発表した電通グループ<4324>(東証プライム)は急落した。

 東証プライム市場の売買代金は概算で5兆6100億円。海外投資家による大型株買いが上昇基調を支え、円安進行も輸出関連株の追い風となった。為替市場ではドルが対円で147円台前半と前日比60銭のドル高・円安となった。米長期金利の上昇やGDP堅調を背景に日銀の金融政策修正への期待が高まり、日本株は終日強い展開で取引を終えた。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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