アイティフォー、アイセルを連結子会社化へ、株式追加取得でIT事業強化、グループ3社を傘下に

■DX支援やセキュリティ分野で協業効果を追求

 アイティフォー<4743>(東証プライム)は8月22日、持分法適用関連会社であるアイセルの株式を追加取得し、連結子会社化することに関する基本合意書を締結したと発表した。アイティフォーは地域金融機関や地方自治体などとの取引実績を背景に幅広いITソリューションを展開しており、既にアイセル株式の20.3%を保有して共同事業を進めてきた。今回の株式取得を通じて、アイセルおよびその子会社2社を含むグループ体制を強化し、事業基盤の拡大と協業効果を狙う。

 アイセルは1989年設立のソフトウェア開発会社で、DX支援やセキュリティソリューションを提供している。長期ビジョン「顧客満足の一歩先へ」のもと、顧客ごとに異なる課題解決に取り組み、2024年12月期には売上高17億円超、純利益約9600万円を計上している。完全子会社にはウェブコンテンツ開発を手がけるファーストステップと、ネットワーク構築・ASP事業を展開するブレーン・アシストがあり、いずれも安定的に収益を確保している。これらを傘下に収めることで、グループ全体のサービス領域拡大と競争力向上が期待される。

 今回の取引では、アイティフォーは新たに32株以上を取得し、保有比率は41.2%以上となる見込みである。株式取得の相手先は東京都台東区所在の資産管理会社で、社名などは非開示。取得価額も開示されていない。株式譲渡契約は9月下旬に締結し、実行は10月1日を予定している。取得が予定通り進めば、アイセルとその子会社2社は2026年3月期第3四半期から連結子会社となる見込みで、業績への影響は精査中としている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■環境要因は50%、漁獲圧は25%、状態空間モデルで初の定量評価  東京大学は11月1日、日本周辺…
  2. ■ドジャース、球団史上初の2年連続制覇  ロサンゼルス・ドジャースは、2025年MLBワールドシリ…
  3. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…
  2. ■「トリプル安」も怖くない!?逆張りのバリュー株ローテーションからは銀行株になお上値余地  「神風…
  3. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  4. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…
  5. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  6. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る